蝉川泰果、名物18番で洗礼 悲劇のダボ締め「逆にすごい勉強になった」13アンダーで中島と首位タイ…日本シリーズJTカップ第3R


4番、2打目をギャラリーの目の前で放つ蝉川泰果(カメラ・今成 良輔)

4番、2打目をギャラリーの目の前で放つ蝉川泰果(カメラ・今成 良輔)

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第3日(2日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 第3ラウンドの最終組が終了し、9アンダーの2位から出た蝉川泰果(フリー)が2イーグル、3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの66で回り、通算13アンダーで今季賞金王の中島啓太(フリー)と首位で並んだ。初日から単独首位を守ってきた中島は3バーディー、1ボギーでしのいだ。通算3アンダーの9位から出た2015、2019年大会覇者の石川遼(カシオ)が、2010年大会以来となる、この大会での自己最少62をマークして3位に急浮上。賞金ランク3位の金谷拓実(Yogibo)は4バーディー、2ボギーの通算11アンダーで2位から3位タイに後退した。

 気温10・5度で日差しの強い一日となった第3ラウンド。蝉川は1番でいきなり1イーグルを奪うロケットスタート。3番のバーディーで単独首位に踊り出ると、17番で再びイーグルを奪い取って2日目まで首位を守ってきた中島を2打差で突き放したが、最終18番パー3の名物ホール、高速グリーンでダブルボギーをたたいて3日目を終えた。中島とのデッドヒートで大会最年少22歳での優勝に王手をかけたが、後味の悪さが残った。

 2年連続2回目の東京よみうりCC。昨年、今大会の2日目まで難関の18番で初めてオーバーパーを喫する洗礼を浴びた、「ボギーも打ったことがなかった…。初めてダボを打ってしまった。トータルではメチャクチャ良かったけど」と落胆の色を隠せなかったが、トータルではこの日4つスコアを伸ばして、ホールアウト。攻撃的なゴルフとプラス思考が持ち味は「逆にすごい勉強になった。最後の上がり方を大事にしたいなと思った」と切り替えた。最終日最終組は中島、石川と回る。中島とは11月のマイナビABCチャンピオンシップ以来の最終日最終組だが、当時は中島に軍配、蟬川は3位終戦だった。今季賞金ランク2位でプロ通算1勝の22歳は、今年は4月の関西オープン以来、優勝から遠ざかっている。「なかなかチャンスを生かし切れていない8か月。優勝はどんな感じだったかなと。勝てたときの喜びを味わえるようにやりきたい」と意気込んだ。

 石川は出だしの1番でバーディー発進を決めると、3番(403ヤード、パー4)でイーグルを奪取。残り136ヤードから9アイアンで放った第2打をピン手前5~6メートル付近に落とすと、ボールはそのまま前に転がりスルリとカップイン。観衆からこの日、一番の大歓声を浴びた。さらに勢いは増し、5~7番で3連続バーディーを奪い、8番はボギー。前半だけで5つもスコアを伸ばした。後半の9ホールも爆発した。17番パー5は2オンでイーグルトライ。2パットでこの日、2個目のイーグルは惜しくもならなかったが、17番で後半3つ目のバーディーを積んで、2010年大会以来となる、この大会での自己最少62をマーク。名物の難関、最終18番パー3はきっちりパーセーブし、前後半で8つもスコアを伸ばしてホールアウトした。

最新のカテゴリー記事