◆女子プロゴルフツアー アクサレディス宮崎 第1日(22日、宮崎・UMKCC=6545ヤード、パー72)
プロ3年目でツアー未勝利の小林夢果(ヨコハマタイヤジャパン)が1イーグル、7バーディー、1ボギーので自己ベスト64をマークし、初の単独首位発進を決めた。レギュラーツアーは過去12戦で38位が最高位の20歳は、「100点です」と満面の笑みを浮かべた。
前半18番パー5で残り225ヤードの第2打を4ユーティリティーでピン左3メートルに運び、イーグルを奪って加速した。最終9番では上の段に切られたピンの右手前2メートルに第2打を突き刺し、連続バーディー締め。ツアー自己ベストを6打も更新するビッグスコアをたたき出した。
平均飛距離270ヤードの飛ばし屋は、開幕戦からドライバーに悩んでいた。今大会開幕前日の21日に練習場で、シャフトが短いものを含めて6本試した。最後に1球だけ打って即投入を決めたプロギアの新ドライバーが好スタートを生んだ。「素直に真っすぐ行ってくれる。思い切り振れる」。昨季途中からアイアンの球筋をフェードに変えたことで、ショットの精度も向上した。
中学卒業後にジャンボ尾崎ゴルフアカデミーに入門した。天性の飛距離はさらに磨かれ、15ヤード伸びた。会心のラウンドを終えたこの日、遠く離れた千葉にいる、師匠の尾崎将司ジャンボとの会話を想像した。「多分今、千葉で何か言ってくれています。『おう、いい感じだな』って、多分言ってくれています」と笑った。
同じ2003年度生まれは桜井心那が4勝、川崎春花と神谷そらは2勝を挙げている。「だいぶ出遅れました。けっこう追い込まれているんですけど、私はマイペースなのでそんなに気にしないです。でもチャンスがあれば行かないとまずいなって思っています」とにっこり。「何を考えているのか分からない」と周囲からよく言われるという天然系の20歳は、内に闘志を秘めている。
前週のVポイント×ENEOSは38位で迎えた最終日に悪天候のためセカンドカットが実施され、プレーできずに終わった。今週も最終日は雨予報。「明日4つ伸ばしたい」と奮い立った。「ワンチャンいきます!」と元気よく宣言した。ぬいぐるみが大好きで、クレーンゲームが趣味。開幕戦のダイキンオーキッドレディスが行われた沖縄でも挑戦し、70リットルのゴミ袋2袋分の収穫を持ち帰った。今季4戦目の宮崎の地で、初優勝を釣り上げる。