松山英樹「このスコアを初日から出せればなあ」 意地の66 今大会初のアンダーパー


15番でバーディーを奪い声援に応える松山英樹(カメラ・今西 淳)

15番でバーディーを奪い声援に応える松山英樹(カメラ・今西 淳)

◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 第3日(26日、千葉・アコーディア習志野CC=7079ヤード、パー70)

 65位から出た2021年大会覇者の松山英樹(LEXUS)は5バーディー、1ボギーで今大会初のアンダーパーとなる66をマークし、通算2アンダーで59位に順位を上げた。初日、2日目と71だった松山は「このスコアを初日から出せればなあ、とは思いますけど。できないのが現状なので。悔しいですけど」と虚空を見つめた。

 スタートの10番で第2打をピン左2メートル弱につけてバーディーを奪った。15番ではピン手前3メートルに運び、また伸ばした。この日のフェアウェーキープ率は53・85%で初日から38・46%、46・15%と日を追うごとに上昇。「(ショットは)悪いなりに幅に収まった。それがスコアにつながったんじゃないかなと思う」と振り返った。

 後半4番でグリーン左からのアプローチを寄せてパーをセーブし、迎えた直後の5番パー3。ピン右3メートルのバーディーパットをラインに乗せると、ボールがカップに届く前に確信を持って歩き出した。6番パー5では3番ウッドを握った第2打をグリーン右手前バンカーまで運び、1メートルに寄せて連続バーディーを決めた。

 この日唯一のボギーを喫したのは最終9番だった。左カート道付近からの第2打はグリーン左へ曲がり、女性ギャラリーの頭部に当たった。松山にとって、3日連続の打球事故。女性はしばらく横たわったまま動けずにいたが、カートに乗って救護室へ移動した。「あそこまで血が出ているとは思わなかった。申し訳ないです」と口にした松山。ホールアウト後に取材対応を終えると、救護室に足を運び、再度謝罪した。

 2019年から大会を主催するZOZOと米ツアーの6年契約は今年で終了する。「最終日は少しでもいいスコアで回れるように頑張りたい」。この日も日没まで練習場で打ち込んだ。2019年にタイガー・ウッズ(米国)との優勝争いの末に2位、21年には優勝を飾った思い出のトーナメントのラストを、会心のラウンドで締めくくる。

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