池田勇太が涙「女房のような存在だった」 8年間キャディーを務めたラジーフさんと別れ


引退するキャディーのラジーフ・プラサド氏(左)との別れを惜しみ涙する池田勇太(カメラ・今西 淳)

引退するキャディーのラジーフ・プラサド氏(左)との別れを惜しみ涙する池田勇太(カメラ・今西 淳)

◆男子プロゴルフツアー 前沢杯 最終日(27日、千葉・睦沢町・MZGC=6652ヤード、パー70)

 ツアー21勝の池田勇太(フリー)が、17年からタッグを組んできたキャディーのプラサド・ラジーフさんとの最後のラウンドを終えた。

 ホールアウト後、ラジーフさんと約10秒間抱き合った池田は涙をこらえきれなかった。「どんな時も俺のために全力を尽くしてくれて、俺の腕となり足となり、キャディーとして、女房のような存在だった。相思相愛という言葉が合うような関係だった」と言葉を詰まらせながら話した。

 フィジー出身、40歳のラジーフさんには2017年からバッグを担いでもらい、19年にはミズノオープンで通算21勝目を支えてもらった。だが、フィジーで暮らすラジーフさんの家族が危篤状態に。本人は故郷に帰るか悩んでいたが、池田は「俺が『行け!』と言った。あいつには家族も人生がある」と帰国を後押しした。

 71位から出たこの日は強風に苦戦し、4バーディー、5ボギーの71で通算1アンダーで終えた。池田は「最後の試合だからいいゴルフをしたかったけど、最後まで厳しい現実をつきつけられた。見てるあいつもつらかったと思う」と語った。

 ラジーフさんからは「頑張ってほしい。何年か後にチャンスがあればまたキャディーをしたい」と惜別の言葉をもらった。池田は「あいつには第2の人生が待っている。あいつが見てて喜んでもらえるようなゴルフを来週から、1人じゃつらいけど、頑張りたい」と言葉を振り絞った。

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