菅楓華、20歳初戦で初V狙う…ネイルは原点の「赤」にチェンジ 全米女子オープン出場切符獲得へ


9番、パットを放つ菅楓華 (カメラ・豊田 秀一)

9番、パットを放つ菅楓華 (カメラ・豊田 秀一)

◆女子プロゴルフツアー SkyRKBレディス(16~18日、福岡・福岡雷山GC=6489ヤード、パー72)

 プロ2年目の菅楓華(ニトリ)は15日、プロアマ戦後に取材に応じ、20歳としての初戦で初優勝を誓った。

 大会第2日の17日には20歳の誕生日を迎える。日章学園中(宮崎)3年時には「20歳の自分」に向けて手紙を書き、同校の校庭に埋めた。成人式の際に開ける予定で「『プロになっているかな?』と書いた。その夢はかなえられた」とニッコリ。20歳になったら「お酒を家族で飲みたい。サワー系を飲んでみたい」と胸を躍らせた。

 10代最後の大会となった前週のメジャー初戦・ワールドレディスサロンパスカップは今季初の予選落ち。公言してきた「10代で優勝」はかなえられなかった。「ずっと狙っていたので、できなくて思い残すことはあるけど、新たに『20歳で優勝』とすごくいい切り替えができそうです」。すでに気持ちは次へ向いている。

 今季は開幕戦のダイキンオーキッドレディス、Vポイント×SMBCレディスと2戦連続で2位。トップ10が4回と好調だったが、直近は優勝争いに絡めない試合が続いている。「いざ試合となると、優勝をあまり意識してないなと思っていて、集中してたと思う。選手も忘れてた。優勝を考えるのはまだまだ早いなと思った。これからはチャンスが来たらという感じで。まずは今年はシードを取ることが目標」と平常心で頂点を見据える。

 大好きなネイルも“原点”に立ち返った。グリーンなどいろんな色を楽しんできたが、今週は赤に染めた。「ダイキンとVポイントの時に赤だった。その時を思い出すために赤にした。思っていた色と違って、自分の中ではちょっと失敗かな…」と笑い飛ばした。

 今季は8戦を終え、ロレックスランキングは93位まで浮上。今週を終えて世界ランキング75位に入れば、29日開幕の全米女子オープン(米ウィスコンシン州、エリンヒルズCC)の出場権を獲得できる。ファンからも「まだチャンスあるんじゃない?」と大きな期待の声を浴びてきた。「優勝を考えながらプレーしたり、ポイントを考えたり、いろいろ試した。でも、ダイキンやVポイントはそう考えていなかった。考えない方がいいと思った」と菅は言う。

 今大会で優勝や2位に入れば、滑り込みで出場できる可能性が高い。「日本のメジャーより上の上の大会。出られることだけがすごく幸せ。もちろん出たい」。初優勝と全米女子オープンの出場権―。菅は20歳初戦で大きな“誕生日プレゼント”をつかみ取る。

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