岡田晃平が史上4人目の2冠へ好発進 「マスターズに行きたい」松山英樹の優勝に「みんな泣いていた」


1番、ティーショットを放つ岡田晃平(カメラ・中島 傑)

1番、ティーショットを放つ岡田晃平(カメラ・中島 傑)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第1日(16日、栃木・日光CC=7238ヤード、パー70)

 第1ラウンドは霧と日没による視界不良のため午後4時32分に中断、その後サスペンデッドとなった。24人がホールアウトできなかった。

 プロ2年目の岡田晃平(フリー)は2バーディー、1ボギーの1アンダー69で回り、首位と2打差の暫定3位につけた。2022年日本アマチュアを制した23歳が、赤星六郎、中嶋常幸、金庚泰(キム・キョンテ、韓国)以来となる史上4人目の日本オープンとの2冠達成を目指す。

 試合がなかった前週と今週で練習ラウンドを3回こなし、難セッティングへの対策を講じてきた。「データをしっかり集めることができた。その結果だと思う」と好スタートを振り返った。長いラフに慣れることを徹底してきた。練習ではティーショットがフェアウェーに行ってもラフから打ち直し、パターをせずにグリーン周りのラフからのアプローチに時間を割いた。「人よりも練習ラウンドで熱量を使うことを意識している。ただラウンドするだけでなく、毎ショットフィードバックしてキャディーと共有するようにしている」

 最終18番でも、徹底したラフ対策の成果が出た。ティーショットを右林に曲げる大ピンチに見舞われたが、グリーン奥のラフからの第4打を50センチに寄せてボギーでしのいだ。「パーみたいなボギー。(ティーショットが)木の根っこの間に止まっていたので、90%はボギーだった。最後いいチップショットで締められたので、明日につながっていくと思う」と前を向いた。

 今年は優勝者に来年4月のメジャー、マスターズの出場資格が与えられる。「マスターズに出られるということを聞いて、この大会で優勝するためにシーズンを送ってきたみたいなもの。それぐらいかけている。マスターズという舞台に行きたいし、この大会は一番取りたいタイトル」と意気込む。

 東北福祉大の先輩、松山英樹が優勝した2021年大会は、今でも脳裏に焼き付いている。大学の合宿中だったが、たまたま雨でスタートが遅れたため、最後の瞬間まで見届けることができた。「みんな泣いていた」という4月の朝。「僕も泣きたかったけど、スタート時間がギリギリで、そのままダッシュした」。余韻に浸る時間はなかったが、あの日の興奮は忘れられない。

 日本オープンは4度目の出場。アマチュアだった2023年大会では初日に首位に立ち、18位だった。「一打一打に集中したい。難しい時も絶対来ると思うが、最善の選択をキャディーとしていけたらスコアは出ると思う。まずは目の前の仕事をきっちりこなしていくということを、あと3日間やっていきたい」。先輩が待つオーガスタ行きの切符をつかみ取る。

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