信長の末裔ではありません…歴史好きの織田信亮、尊敬する武将は「義を重んじる性格」 暫定2差3位


9番、ティーショットを放つ織田(カメラ・中島 傑)

9番、ティーショットを放つ織田(カメラ・中島 傑)

◆男子プロゴルフツアー メジャー第3戦 日本オープン 第1日(16日、栃木・日光CC=7238ヤード、パー70)

 第1ラウンドは、霧と日没による視界不良で24人がホールアウトできずサスペンデッドとなった。予選会で出場資格を得たプロ6年目の織田信亮(のぶあき、25)=セーレン=が3バーディー、2ボギーの1アンダー69で回り、2打差の暫定3位につけた。織田信長の末裔(まつえい)ではないというが、真田幸村を尊敬する歴史好き。福井県出身初のツアー優勝へ、好スタートの波に乗る。長野泰雅(22)=福岡地行=が67で首位に立った。

 雨が強まるほどに織田の集中力は増していった。最終18番。8メートルのバーディーパットがカップに消えた。「ラフも長くてグリーンも硬くて速い。自分でもよくアンダーで回れたなと」。メジャーの難セッティングで1アンダーの好発進。難関の9番(513ヤード、パー4)では6メートルのボギーパットをねじ込む粘りを見せ、ダメージを最小限に抑えた。

 ツアー最高位は22年のバイ・ザ・プレーヤーズの8位。今季は日本ツアーの出場資格を得られなかったため、台湾を主戦場にしている。予選会を突破し、3度目の日本オープンに乗り込んだ。今年の優勝者は来年4月のメジャー、マスターズ切符を手にできる。「日本で一番大きな大会。マスターズは喉から手が出るほど出たい試合の一つ」とタイトルへの思いがあふれた。

 織田信長の末裔ではないという。「血はつながっていない」と否定も、やはり武将にひかれる性分。真田幸村に心酔する。「義を重んじる性格を尊敬している」と明かし、NHK大河ドラマ「真田丸」放送後には戸石城、上田城を聖地巡礼した。福井工大の工学部原子力技術応用化を卒業。原子力関連の仕事に就くことも考えたが、プロの道を選んだ。福井県出身者初の日本ツアー優勝へ、心を尽くす。(高木 恵)

 ◆織田 信亮(おだ・のぶあき)1999年10月26日、福井県出身。25歳。福井工大卒。3歳の時にプラスチック製のおもちゃのクラブでゴルフを始める。小学生時に全国大会優勝。大学2年時の19年にツアー外競技の岐阜オープンで優勝、同年12月のプロテストに合格した。21年にツアーデビュー。代々名前に「信」がつき、諸葛亮孔明の「亮」を足して父が名付けた。170センチ、80キロ。

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