「ゴルフ天才少女」須藤弥勒が明徳デビュー戦で1打差3位 最終18番で攻撃的プレーが裏目


明徳義塾中に転校後、初戦で豪快なドライバーショットを放った須藤弥勒

明徳義塾中に転校後、初戦で豪快なドライバーショットを放った須藤弥勒

 ゴルフのジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる高知・明徳義塾中2年の須藤弥勒(14)=ゴルフ5/太陽自動車=が26日、香川・屋島CCで行われた四国ジュニア選手権秋季大会の中学生女子の部(5990ヤード、パー72)に「明徳デビュー戦」として臨み、3オーバー、75で、優勝した岡部薫(徳島・城西中)と1打差の3位となった。

 弥勒は9月に群馬・太田市内の公立中から、2021年マスターズ優勝の松山英樹(LEXUS)らを輩出した日本有数のスポーツ強豪校の明徳義塾中に転校。初めて親元を離れ、須崎市内にある学校の寮に引っ越した。

 電撃的な転校から約1か月。「明徳の弥勒」としてデビュー。霧と雨の難しいコンディションの中、終盤まで優勝争いに加わった。最終18番のパー5。残り190ヤードを2番ウッドで2オンを狙ったが、グリーン手前の池に入れて万事休す。攻撃的なゴルフが裏目に出て、1打差でタイトルを逃した。「勝ちたかった。ショックです。まだまだ、です」と弥勒は笑顔なく話した。

 群馬・太田市の自宅で報告を受けた父・憲一さんは「明徳デビュー戦で勝たなければならないという重圧の中、最終ホールで無謀な選択をしてしまい、撃沈したと思いますが、良い経験になったでしょう。プロの試合と違い、ジュニアの試合では、せっかく飛距離のアドバンテージがあるのですから、状況を冷静に判断し『勝つゴルフ』を学んでくれればと思います」と冷静にコメントした。

 ジュニアゴルフは自らキャディーバッグを担いでセルフプレーする。クラブ選択、風やラインの読みなどすべて自身が判断しなければならない。「今回は本当にいい経験になりました。この経験を次に生かします」と弥勒は前�\x82\x92向いて話した。

 次戦は、四国中学校ゴルフ選手権(12月25~26日、徳島・JクラシックGC)の予定。上位選手は来年3月18~20日に兵庫・三木GCで開催される全国中学校ゴルフ選手権春季大会の出場権を獲得できる。覚悟を持って、ジュニアゴルフへ戦いの場を移した弥勒の戦いは、続く。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく)2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。14歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ多くの企業から推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。今年9月に群馬県内の公立中学校から高知・明徳義塾中に転校した。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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