2位に浮上の小平智、逆転賞金王より今季「あと2勝」にこだわっている理由


3番、ティーショットを放つ小平(カメラ・今西 淳)

3番、ティーショットを放つ小平(カメラ・今西 淳)

◆男子プロゴルフツアー 三井住友VISA太平洋マスターズ 第2日(14日、静岡・太平洋C御殿場C=7262ヤード、パー70)

 17年大会覇者の小平智(36)=Admiral=は5位で出て4バーディー、1ボギーの67で回り、首位と1打差の2位に浮上した。賞金ランク7位だが、賞金王より12月の米ツアー予選会に照準を絞る。それでも、着用ウェアの契約選手で計5勝すれば贈られるハワイ旅行にあと2勝に迫っており、8月以来の通算9勝目を狙う。金子駆大(こうた、23)=NTPホールディングス=が65で回り、通算8アンダーの単独首位に浮上した。

 36歳の小平が大人のゴルフで魅せた。「ベストプレー」と自賛したのは出だしの1番。ラフから残り160ヤードの第2打を無理にピンを狙わず、8メートルに乗せて伸ばした。18番も2オンして15メートルのパットを数十センチに止めてバーディー締め。8年ぶり大会制覇へ「無理なく落ち着いていた。調子が上がってきている」とうなった。

 「ずっと挑戦したい」と米ツアー復帰を目指し、12月の来季出場権をかけた予選会に出場予定。首位と約2200万円差の国内賞金ランク7位で、逆転賞金王の可能性もあるが「全然興味がない」と断言。国内は次週が自身の今季最終戦予定だが、優勝へ燃える理由がある。

 着用ウェア「Admiral」の契約選手は今季、小平と畑岡奈紗(26)、堀琴音(29)と計3勝。小平は「Admiralの方が、チームで5勝したらハワイに全員連れて行ってくれる。ハワイは暖かいし好き。行きたい」と熱望する。米フロリダ州の家が近所で、一緒に練習することも多い畑岡が前週のTOTOジャパンクラシックで3年ぶりに優勝し「めちゃくちゃうれしかった」。祝福の連絡をすると「あと2勝ですね」と返答され、健闘を誓い合った。2位で臨む週末へ「目標は20アンダー」と小平。国内優勝と米ツアー切符をつかみ、ハワイへV旅行する。(星野 浩司) 

 ◆Admiralの契約選手 4人のうち3人が今季1勝ずつ挙げている。男子は小平が8月のISPSハンダ夏の決戦トーナメントで7年ぶり8勝目。女子は畑岡奈紗が前週のTOTOジャパンクラシックで3年ぶり米ツアー7勝目、堀琴音が日本女子オープンで3年ぶり3勝目を飾った。ツアー1勝の尾関彩美悠(あみゆ、22)=JFEスチール=は今季未勝利。

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