
優勝し宮里藍・大会アンバサダー(左)と記念撮影する桑木志帆(右)(カメラ・岩田 大補)
◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス 最終日(14日、兵庫・六甲国際GC=6619ヤード、パー72)
単独首位から出た桑木志帆(23)=大和ハウス工業=が3バーディー、1ボギーの70で回り、通算19アンダーで逃げ切り、今季2勝目、ツアー通算5勝目を挙げた。海外メジャー、AIG全英女子オープン(7月30日開幕)の出場資格を獲得。大会アンバサダーで元世界ランク1位の宮里藍さん(40)から「米国で戦える」とエールをもらい、初の年間女王と、来季の米ツアー参戦へ弾みをつける1勝となった。
疲れの残る体で、勝ちきった。風格を増した桑木は静かにウイニングパットを沈めると、かみしめるように両手を広げた。「すごくうれしい。狙って取れた優勝は初めてなので手応えがあった」。全英切符を手にし、2週後に控える全米女子プロ選手権(25~28日、ミネソタ州ヘーゼルティン・ナショナルGC)へも弾みをつけた。
前半で永井に逆転を許しても動じない自分に驚いた。「感情はフラットなまま。自信を持ってプレーできた」。12番パー5でスイッチを入れた。「ここは取らなきゃいけないホール」。30ヤードの第3打をピンにからめ、この日初めてのバーディーで再びトップを捉えた。16番パー3で2メートルを決めきり抜け出すと、小さく右拳を握った。
日本勢2番手の14位と健闘した前週の全米女子オープン(カリフォルニア州リビエラGC)が自信になった。9日に帰国し、即優勝争い。心身に疲労が残る体で、一打集中を貫いた。最終日前夜は「ずっと行ってみたかった」という定食チェーン「しんぱち食堂」で、ビタミンB1を多く含む豚のしょうが焼きとサーモンハラスを食べ、スタミナ補給。ホテルでは氷とお湯を使った足の交代浴でケアに時間を割いた。
大会アンバサダーで米ツアー9勝の宮里藍さんを「海外メジャーから得られる自信の強さ。一つの経験で、これだけ道が広がることを改めて見ることができた」とうならせた1勝だった。今年の米ツアー予選会挑戦を視野に入れている。藍さんから「全然、米国でも戦えるよ」と声をかけられたことが「すごく心強かった」と興奮を隠さなかった。今季メルセデスランキングは2位に浮上した。「一番いいのは、年間女王になって米国に行くこと」。飛躍の時を迎えた23歳は、視線を高く上げた。(高木 恵)

