“プラチナ世代”筆頭!畑岡の強さの秘密…松井功氏と小林浩美会長が語る


通算4アンダーで逆転優勝した畑岡奈紗。1番で豪快にティーショットを放つ

通算4アンダーで逆転優勝した畑岡奈紗。1番で豪快にティーショットを放つ

 ◆女子プロゴルフツアー 国内メジャー第3戦・日本女子オープン最終日(2日、栃木・烏山城CC二の丸・三の丸C、6506ヤード、パー71)

 畑岡奈紗(17)=茨城・ルネサンス高3年=がアマとして史上初めてメジャー大会を優勝した。開催コースの烏山城CCの監修に携わった日本ゴルフツアー機構(JGTO)の松井功副会長(74)と、日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の小林浩美会長(53)が、アマで同学年の勝みなみ、新垣比菜とともに“プラチナ世代”と呼ばれる畑岡の強さを分析した。

 アマチュアのツアー優勝は14年の勝みなみに続いて5人目。LPGAの小林会長は「(昨年大会覇者の)田仁智も出てる。良い選手が大勢いる中で、こういうスコアを出せたのはすごい。30年に一人の逸材が出てきた」と信じられない様子だった。畑岡は、日本でプロ宣言するかの決断を保留したが「できれば、日本と米国の両方のツアーで活躍する選手になってほしい」と期待を込めた。

 490ヤードで最難関の17番パー4では、今大会から3Wに替えて新たに投入した4Wで果敢にピンを狙い2オンに成功した。JGTOの松井副会長は賛辞を惜しまなかった。「ミスを恐れない強さ。スイングもしっかりしているし、パワーもある。18番のティーショットは不完全な当たりだったけど、250ヤードぐらい飛んでたよ」と精神的な強さを手放しで褒めた。

 今大会は、畑岡を含め3人のアマがトップ10入り。アマの大躍進は決して偶然ではない。開催コースの烏山城CCは、アマがラウンドする際、両親にコース内での見学を許可。「両親にとって、最高のゴルフ場の一つ」として知られている。見学は安全面から多くのゴルフ場が禁じているが、ジュニア育成の観点から許可。子供のプレーを間近で見たい親に大人気となっており、畑岡を含めた多くのアマが「過去に50回以上はラウンドしている」という。

 永久シード選手で2012年から畑岡を教える中嶋常幸は「ハーフターンの時にグータッチして『頑張れよ』と声をかけた。畑岡がすごいのは集中力だね。悪いところを探すのが大変だよ」と笑顔。経験豊富なプロたちも苦しんだ難コースと重圧を克服した姿に「ここが彼女のゴールじゃない」と、まな弟子の飛躍に太鼓判を押した。(高橋 宏磁)

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