13年賞金女王の森田理香子、シード権陥落「まだ26歳。ここで終わりたくない」


60位で予選落ちし、渋い表情の森田理香子

60位で予選落ちし、渋い表情の森田理香子

 ◆女子プロゴルフツアー大王製紙エリエールレディス 第2日(18日、愛媛・エリエールGC、6474ヤード=パー72)

 2013年賞金女王の森田理香子(26)=リコー=が5バーディー、2ボギーの69で回ったが、通算1アンダーの60位で予選落ち。8年連続の賞金シード入りは、条件だった優勝を逃したことで不可能になった。元女王が出場義務試合数を満たしてシード落ちするのはツアー史上5人目。来季の出場権を懸けて、最終予選会(29日~12月2日、千葉・東急セブンハンドレッドクラブ東C)に臨む。台湾のテレサ・ルー(29)=太陽生命=が、大会コース記録を1打更新する62で、15アンダーの単独首位に浮上した。

 3年前に優勝して賞金女王に王手をかけた場所で、森田理は屈辱を味わった。16番で3パットのボギーなどグリーン上で苦しんだ。初日も2オーバーの78位と出遅れ。次週の最終戦、LPGAツアー選手権リコー杯(宮崎CC)は、今季優勝者と賞金ランク上位者しか出られない。「優勝だけを思っていた。今年戦った中で一番気持ちが強く出た日だった」。落胆を隠し、冷静に言葉をつないだ。

 1番は5メートルの下りのフックラインを沈めてバーディー。6番も3メートルにつけて伸ばした。だが、9番でアプローチが3メートルショートしてボギー。16番は80センチのパーパットがカップにけられた。3つスコアを伸ばしたが、予選カットラインは今季最高の3アンダーまで上がり、涙をのんだ。

 4勝した13年、史上4番目の年少記録となる23歳327日で初の賞金女王に輝いた。平均270ヤードの飛距離と、プロ通算62勝を誇る師匠・岡本綾子(65)譲りのゆったりとした美しいスイング。京美人は日本のエースとして期待されたが「技術がまだまだなのに(タイトルを)取れた」と実力と快挙の間で悩んだ。

 賞金ランクは14年が1勝で16位、15年は未勝利で20位と下降。平均パット数も13年の12位(1・7860)から、今季は65位(前週まで1・8538)に下がるなど、アプローチを含めてグリーン周辺で不振だ。「賞金女王を取ってから守りのゴルフに入ってしまって。そこに気付いたのも遅過ぎた」。33戦でトップ10入りは6位の1度。18戦で予選落ちしている。

 来季の出場権を懸け、08年以来となる最終予選会に出場する。35位以内なら来季はほぼ全試合に出場できる。「まだ26歳。これからという気持ちもあるし、ここで終わりたくはない。守りに入らずに攻めていきたい」。挫折を糧に再出発する。(榎本 友一)

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