松山、マスターズ制覇へ予行V!憧れウッズも絶賛「倒さなければいけないトップ選手」


 ◆米男子プロゴルフ慈善大会 ▽ヒーロー・ワールドチャレンジ最終日(4日、バハマ・アルバニーGC)

 海外メジャー通算14勝のタイガー・ウッズ(40)=米国=がホストを務めるツアー非公式大会は、世界ランク上位者で争われ、首位で出た松山英樹(24)=LEXUS=が2バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの73で、通算18アンダーで逃げ切って大会初優勝した。憧れのウッズからも絶賛され、来年4月6~9日のマスターズ(米ジョージア州オーガスタナショナルGC)での日本男子初の海外メジャー制覇を目標に掲げた。

 松山が世界ランク6位の実力を証明した。7打差の首位でスタートも、8人のメジャー王者に追われる重圧。スコアを落としたが、昨年最下位だった大会を逃げ切って初制覇。米ツアーの公式サイトによると「タイガー・ウッズの試合で勝てるということは僕にとっては大きなこと。すごくうれしかった」と素直に喜んだ。

 表彰式で一緒に記念撮影に納まったウッズも、成長を絶賛した。「来年に向けて船1隻分の自信をつけたと思う。スイング、試合運び、肉体を見ても、どんな状況にも耐えられる。来年以降長い間、倒さなければいけないトップ選手の一人になるね」。15年マスターズ、全米オープン王者ジョーダン・スピース(23)=米国=も「この数年でメジャーで勝つと思う」と脱帽した。

 前半で2つ伸ばして迎えた10番でダブルボギー。14番もボギーとして「すごく苦しかった」。しかし、その後はパーセーブを続け「ボギーを1つ打つと追いつかれると思った。16番からはいいプレーができたかなと思う」。日本オープン以降続いた個人戦での連続60台ラウンドは17でストップ。勝利はつかんだが、19ラウンドぶりのオーバーパーに悔しさもにじんだ。

 10月半ば以降、個人戦は5戦4勝。石川遼とのコンビで出場し、6位だった国・地域別対抗戦ワールドカップと今大会も含めると、獲得賞金は早くも約4億8338万9000円に達し、この1年での日米ツアーでの獲得賞金は約9億953万円となった。今大会中も連日、最後まで練習に励んだ松山は「少しでも勝てるように一生懸命やっている成果が表れているのかな」と話した。

 5歳の97年にウッズがマスターズを勝つ姿を初めて見た。「目標はマスターズで勝つことなので、それまでの試合で一つでも多く勝てるように」と悲願のメジャーVを見据えた。年内最終戦で、年明けは1月5~8日の米ツアー、トーナメント・オブ・チャンピオンズ(米ハワイ・プランテーションC)から参戦予定。「(今回の勝利に)自信を持って、次にリードした場面でもっといいプレーができるよう頑張りたい」。来年、長らくウッズが君臨した世界最強の座に挑む。

 ◆ヒーロー・ワールドチャレンジ タイガー・ウッズ基金主催のチャリティーを目的とした大会。第1回は1999年。米ツアーに組み込まれていないが、同ツアーもスポンサーを務め、世界のトップ選手が集結、2009年以降は世界ランクに反映される。参加選手は前年覇者、最近1年のメジャー覇者、世界ランク上位者、特別推薦2人の18人。ウッズは過去5勝。松山は14年から3年連続で出場している。

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