◆報知新聞社特別協力 男子プロゴルフツアー ミズノオープン第3日(27日、岡山・JFE瀬戸内海GC=7404ヤード、パー72)
宮里優作(36)=フリー=が4バーディー、3ボギーの71で回り、通算3アンダーの10位に浮上。上位4人が獲得する海外メジャー第3戦、全英オープン(7月20~23日・ロイヤルバークデールGC)切符圏内に3差と迫った。妹・藍(31)の引退発表を受け、スタート前に緊急会見も開いた。米国のチャン・キム(27)=PING=が11アンダーの単独首位に浮上し、ツアー初優勝に王手を掛けた。
ラストシーズンを戦う妹を思いながら、強風に耐えた。優作は1番で第2打を左3メートルにつけてバーディー発進。中盤は3つスコアを落とすも、17番で2メートルを決めて伸ばすなど、2年連続3度目の全英切符まで3差へ浮上。「藍は(打球の)スピンが少ないから楽だろうな、と考えてました。首の皮1枚つながりましたね」と笑顔で明かした。
スタート前の午前7時25分。会場で緊急会見を開き、妹について口を開いた。「引退は正月に初めて聞きました。すごく残念ですけど、彼女の人生。家族として後押ししたい。どんな試合でもいいから勝って終わりたいね、と話しました」などと明かした。練習場で観客から「藍ちゃん、お疲れさま」「藍ちゃんによろしく」などのヤジが飛んだ。周囲の選手には「本当なの?」などと“事情聴取”も受けた。「僕は80歳までゴルフができるように頑張ります!」と冗談交じりに力強く宣言した。
今季2勝で2位に約2500万円差の賞金ランク1位。次週の日本ツアー選手権森ビル杯までの賞金ランク上位2人の資格で、全英切符はほぼ当確だ。「この大会で決めたい気持ちもある。一生懸命やります」。自身の活躍で、29日に引退会見に臨む妹にエールを送る。(榎本 友一)