◆報知新聞社後援 女子プロゴルフツアー 今季メジャー最終戦 LPGAツアー選手権リコー杯最終日(25日、宮崎CC)
鈴木愛(24)=セールスフォース=はベストスコア66で通算10アンダーと伸ばしたが、プレーオフ(PO)進出まで1打差の3位に終わった。平均ストローク部門で1位も、2016年にイ・ボミ(韓国)が記録したツアー最少記録(70・0922)更新に1打及ばず。11アンダーで並んだペ・ヒギョンとのPOを制した申ジエ(ともに韓国)が史上初の同一年メジャー3冠を達成した。
鈴木は11アンダーなら平均ストローク70・0918で、ボミの記録を更新するはずだった。7つ伸ばして迎えた最終18番、結果的にパーならプレーオフにも行けた。1メートルのパーパットはカップ左に蹴られてボギー。空を見上ると数秒間その場に立ち尽くし、ホールアウト後は号泣した。
09年の横峯さくら以来、日本人9年ぶりの同部門1位(歴代2位)も満足感はない。13番でイーグル、14番のバーディーで単独首位に立ったが、年間75ラウンド目の最終ホールで、今季平均パット数1位の名手がまさかのミス。「(パーパットは)強かった。練習してきたことが報われなかった」と、言葉を絞り出した。
今季は6月までに4勝したが、右手首負傷で約2か月間離脱し、9月の復帰後は未勝利に終わった。「最後、自分らしいゴルフができた。来年は5勝したい。まずは1年間けがをしないこと」。2年ぶりの賞金女王奪還へ、必死に気持ちを切り替えた。(岩原 正幸)