◆米男子プロゴルフツアー フェニックス・オープン第1日(31日、米アリゾナ州TPCスコッツデール)
16、17年大会王者の松山英樹(26)=LEXUS=は4バーディー、1ボギーの68で回り、首位と4打差の3アンダー27位で滑り出した。名物ホールの16番でブーイングを浴びるなど後半はショットが乱れた。初出場の小平智(29)=Admiral=は71で71位。64をマークしたリッキー・ファウラー(米国)ら3人が7アンダーで首位に並んだ。
16年8月以来のツアー6勝目に向け、松山から厳しい言葉が口をついた。4打差27位発進にも「全然ダメ。何もいいところがなかった」と満足感はない。昨年まで6年間、専属契約を結び16、17年の優勝も分かち合った進藤大典キャディー(38)と今年初コンビを結成。大会3勝のフィル・ミケルソン(48)=米国=らと同じ最注目組で、大観衆を引き連れた。
ホールの全周をギャラリースタンドに囲まれ、約2万人の大観衆が入った「スタジアム」と呼ばれる名物ホールの16番パー3。9アイアンでの第1打をグリーン右ラフに外し、酒に酔った観客からゴルフでは珍しいブーイングを浴びた。だが「何回も受けたことがあるので」と冷静さを保ち、続く第2打をピンに寄せて歓声の中でパーセーブ。「3アンダーで終われて良かった」と胸をなで下ろした。
昨年こそけがで途中棄権したものの一昨年まで4位、2位、優勝、優勝の超得意コース。前半は3バーディーを奪ったが、後半はドライバーショットからリズムを崩した。13番で大きく左に曲げると、15番は右ラフからの第2打をグリーン手前の池に落としてボギー。フェアウェーキープ率は57・14%で43位。得意のアイアンショットも乱れ、パーオン率は66・67%で全体55位にとどまった。
開幕前日には、プロアマ戦に出場していた米大リーグ・ダイヤモンドバックスの平野佳寿投手(34)と対面し、談笑した。大会8R連続での60台をマークして首位とは4打差。「優勝スコアは大体分かっている。それに向けて頑張る」。1年半ぶりに3位に入った前週のショット力を取り戻し、追い上げを図る。