石川遼のV支えた「いまが一番」アイアン…1大会ボギー自己最少の4


18番、3打目を放つ石川遼

18番、3打目を放つ石川遼

 ◆男子プロゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミーカップ 最終日(25日、北海道・ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72)

 3打差首位で出た石川遼(27)=カシオ=が5バーディー、1ボギーの68で回り、通算20アンダーとして、自身初の2戦連続優勝で通算16勝目を挙げた。

 石川遼は初日から4日間、首位を走り3度目の完全Vと抜群の安定感だった。ツアー通算16勝目で、1大会でのボギー数4は自己最少。最大の要因はアイアンショットで4日間のパーオン率は81・94%で全体1位だ。「アイアンの精度はいまが一番良い」と自己分析。フェアウェーの広いコースとの相性以上に進化を感じさせる優勝だった。

 関係者によると、石川は手のひらの母指球部が分厚いという。今大会は北海道特有の洋芝コース。上から打ち下ろすスイングで、湿ったターフを多く取ってピンに白球を絡ませ続けた。トレーナーとして帯同する北川尚史氏(36)は「手首が強い。母指球部が分厚い人は大体そうなんですよ」と話した。

 選手会長2年目。練習量よりも質にこだわるようになった。7月の日本プロ優勝後、6週間は選手会長業務を行いつつ「ゴルフウェア、スーツと着ている服が変わることでスイッチを入れ替えた」と石川。1日90分のトレーニングを週3日こなすことに重点を置いた。肩甲骨回りの筋肉は隆起し、体重は3キロ増えて73キロへ。力強さと安定感を増したショットを連発し、北川氏も「間違いなく出力は上がっていますね」。今後3大会連続で優勝経験のあるコースで、体の良い状態を維持できれば連勝は伸びそうだ。(榎本 友一)

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