◆女子プロゴルフツアーメジャー第2戦 日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯第3日(14日、兵庫・チェリーヒルズGC=6425ヤード、パー72)
首位で出た畑岡奈紗(20)=森ビル=が7バーディー、1ダブルボギーの67で回り、2位に2打差をつけ20歳245日での最年少メジャー3勝目に王手をかけた。頂点に立てば、日本勢では最上位となる世界ランク9位からの上昇に加え、来夏の東京五輪出場もぐっと近付くが「優勝だけを目指してやる」と目の前の戦いに全力を注ぐ。42位で出た渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は6バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの72で通算1オーバーの40位。
“黄金世代”の筆頭格としての貫禄を見せつけた。まずは1番、畑岡は1メートルにぴたりとつけてバーディー発進。4番では1メートル、5番では6メートルを見事に決める連続バーディーで、ギャラリーからも思わず「さすが」とため息が漏れた。さらに13番では14ヤードのチップインバーディー。16番ではグリーン左奥ラフから第3打を空振りしダブルボギーを叩いたが「いい流れでは来ていたと思う」とスコアを5つ伸ばして首位を守り、20歳245日の最年少でのメジャー3勝に王手をかけた。
世界ランクの浮上も見えてきた。現在日本人最上位の9位だが、今大会は同8位の朴仁妃(韓国)など実力者が出場するため、2週前のニトリレディスに比べて獲得ポイントは1・5倍近くとなっている。8月には日本人2位以内が出場できる来夏の東京五輪に向け、会場となる霞ケ関GC(埼玉)での“予行演習”も敢行し、準備を進めてきた。
しかし畑岡自身は、世界ランクを意識しすぎていたこれまでを振り返り「自分のプレーに集中できていなかった部分がある」と反省を口にした。8月の全英後あたりから考えるのをやめたといい、最終日も「世界ランクは考えずに、優勝だけを目指して集中できたら。(優勝に必要なのは)守りに入らず、攻めること」と言い切った。
今大会2位以上で国内ツアーの生涯獲得賞金が1億円を超え、日本人では宮里藍の27試合を抜き、最速の17試合目の達成となる。それについても「お金のことはあまり考えていない」ときっぱり。目の前の1勝を目指し、とにかく攻め続ける。(筒井 琴美)