ウッズ64単独首位…猛チャージ止まらん 異例無観客試合もやじ馬50人来た


1番で、無観客のスタンドをバックに第2打を放つタイガー・ウッズ。通算12アンダーで首位をキープ(カメラ・相川 和寛)

1番で、無観客のスタンドをバックに第2打を放つタイガー・ウッズ。通算12アンダーで首位をキープ(カメラ・相川 和寛)

 ◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 第3日(26日、千葉・習志野CC=7041ヤード、パー70)

 千葉を襲った大雨の影響で1日延期され、第2ラウンド(R)は超異例の無観客試合で行われた。首位で出た13年ぶり日本参戦のタイガー・ウッズ(43)=米国=が7バーディー、1ボギーの64で回り、通算12アンダーで2打差の単独首位に立った。松山英樹(27)=LEXUS=は、140ヤードの10番パー4でイーグルを奪うなど67で4打差3位。第3Rは27日午前6時30分から観客ありで行い、組み替えなしで日没まで最終Rを進行する。

 1万8000人以上が詰めかけ、一打ごとに大声援が飛んだ2日前(24日)から一転。ウッズがバーディーを取っても拍手はまばらで、まるで練習ラウンドのようだった。13番のバーディーで首位に並び、17、18番も連続で伸ばした。超異例の無観客試合で、64で単独首位に浮上。「いいスコアで回れてびっくり。アイアンの調子がよく、グリーンのスピードも合った」と冷静に振り返った。

 無観客とはいえ、メディアや関係者約200人がラウンドを見守った。前半途中には「何で無観客なのに人がいるんだ」と、中継を見て怒った視聴者から大会側に苦情が寄せられた。9番終了時には取材でコース内(ロープの外)をついて歩く報道陣に対して、改めて異なる色のシールを配布する、入念な“チェック”も行われた。メジャーのマスターズ(4月)を勝った年に、13年ぶりの日本での試合。“タイガー狂騒曲”は健在だった。

 4番第1打後、5番グリーン脇、13番ティーイングエリア後方の3か所には、ウッズを一目見ようとコースに接する道路からサク越しに約50人が集まった。コース外からの「タイガー!」の声援にクラブを上げて応じる場面もあったが、スーパースターは“やじ馬”にも動じなかった。「いないと思っていたので少しびっくりした。コースに入る時も(入り待ちの)観客がいるのは分かったよ」と冷静だった。

 プレー後は、千葉などに甚大な被害をもたらした25日の豪雨にも言及し、「前回(2週前)の台風で死者も出て、今回も影響が大きかったと思う。私はホテルにいて大丈夫でしたが、とにかく安全でいてほしい」と日本を思いやった。18ホールを超える長丁場が予想される27日に向け、「いいショットなので同じようにできれば」と語り、ツアー最多に並ぶ82勝目を見据えた。(岩原 正幸)

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