◆男子プロゴルフツアーダンロップ・フェニックス第3日(23日、宮崎・フェニックスCC=7027ヤード、パー71)
25位から出たツアー1勝の出水田大二郎(26)=TOSS=が8バーディー、1ボギー、この日のベストスコア64。通算7アンダーで首位と3打差の3位タイに浮上した。今季初Vで最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(報知新聞社主催、12月5~8日、東京よみうりCC)出場権を狙う。賞金ランク1位の今平周吾(27)=フリー=が66の10アンダーで単独首位。
鹿児島出身の出水田が躍動した。後半12番パー4。残り182ヤードの第2打で5アイアンを振り抜くと、カップの縁にあたるスーパーショットを披露。バーディーを奪うと、そこから3連続でスコアを伸ばした。今季自己最少スコアを1打更新の64。パット数もこの日最少タイの24で、「ショットもパットもよかった」と胸を張った。「(試合会場の宮崎は)鹿児島も近いし、思い入れが強い。恩返しできれば」と、九州出身者として勝ちたい理由があった。
高校卒業後から1年間、大会コースで活動するフェニックスゴルフアカデミーの研修生として修業した。コース近くの社員寮に住み、ナイター設備が整った練習場で早朝から夜8時まで毎日練習。「(当時は)コースも回っていた。地の利はあった」とうなずいた。
昨季はRIZAP・KBCオーガスタでツアー初優勝し、最終戦のメジャー、日本シリーズに初出場した。だが、今季は5月の中日クラウンズの15位が最高で、賞金ランクも55位とやや低迷。それでも「JTに出たい。残り2試合で優勝するしかない」。大会主催の住友ゴム工業と用具契約するホスト大会で今季初優勝を飾り、最終戦に乗り込む。(宮下 京香)