女子ツアーは無観客で開幕 上田桃子に聞く「練習ラウンドのような雰囲気になるのかな」


オンラインで会見した上田桃子(JLPGA提供)

オンラインで会見した上田桃子(JLPGA提供)

 女子ゴルフの上田桃子(33)=フリー=が3日、ヨネックスレディスの前年覇者としてリモート会見を行った。日本女子プロゴルフ協会はこの日、アース・モンダミンカップ(6月25~28日、千葉・カメリアヒルズCC)を無観客開催で行うと発表した。

 ―現在は熊本で調整している。

「球打ちは一日1~2時間。トレーニングを家で2時間くらいして、外を走れる日は走っている。ラウンドは週に1、2回で、調子は悪くない」

 ―20―21シーズンが統合された。

 「何が正解か、やってみないと分からない。協会としてもいろんなことを想定した上での決断だと思う。自分自身は決まったことに対してしっかりと行動していくしかない。なるべくスタートダッシュを大事にしたい」

 ―アース・モンダミンカップ後も、中止の試合がある。

 「今年が終わるまで、試合があったりなかったりするのでは。今までにない状況で、選手としてはメンタル的な部分も含め、コントロールが難しくなる。自分としては年齢的にも、一試合にガーっと(力を)出して、また集中してという。メリハリの付け方の勉強にもなり、楽しみではある」

 ―長い期間、実家の滞在で気づいたこと。

 「これはこれで、家族と一緒に過ごせる時間も貴重だと感じた。プロである以上、試合をするって楽しいんだなって(気づいた)。(試合がない今は)ワクワクしたりドキドキしたり、という感情がほとんどない。そういう楽しみはそこで戦う選手しか感じられないこと、その気持ちを表現することが私たちの使命。改めて試合が好きなんだなと感じている。これだけ充電期間があり、気持ちがここまで満タンになったのも久しぶり」

 ―無観客開催に関して。

 「どういうマインドでプレーするのがベストなのか。たくさんの人の声援や、現場でつくる一体感が、絶対入らないだろうという一打が入ったり、奇跡的なショットを生んだりする。練習ラウンドのような感じの雰囲気になるのかな。テレビ(ネット中継)が入ったりするので、ファンの人たちには届けられる。忘れずにプレーすることでそういうワンショットが生まれるのかな。拍手が起きていないのに手を上げたり、ガッツポーズが出るか分からない。たくさんの人の前でプレーできるというのは、米国にいた時に日本に帰ってきたいと思った一番の理由。見てもられることの喜びを再確認した。果たしてどういう感情になるのか。一試合だけではなく、今季はほとんどそういう状況もあるのではと思う。女子ツアーより早く始まるプロ野球とかを見て、心の準備をしたい」

 ―韓国選手ら外国勢が来日できない問題もある。

 「(イ・)ボミちゃん、(アン・)ソンジュといった韓国の強い選手が日本ツアーを引っ張ってきてくれたのもある。どういう風に(韓国で)過ごしてきたか、日常生活の話もしたい。早く一緒に今までのツアーメンバーで戦いたい。海外選手が来られない中でランキングにどういう影響があるのか、なるべくみんなフェアに戦いたい。一番は安全で会いたい」

 ―開幕に向けての準備は。

 「6月始めには東京に戻りたいと思っていたけど、ここ最近(の感染者数)を見ていると不安もある。できれば(試合の)10日くらい前には戻りたい。(熊本での)過ごし方は変わらないと思う。一番大事にしているのはのは焦らないこと。今回のコロナの影響で自分を見つめ直す時間があった。長い目で見なきゃいけない。想定外のこともたくさんあるけど、焦ってしまうと足元が見えなくなってしまう」

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