◆米男子プロゴルフツアー テキサス・オープン 最終日(4日、米テキサス州TPCサンアントニオ=7494ヤード、パー72)
米ツアー日本人最多5勝の松山英樹(29)=LEXUS=は26位で出て1イーグル、5バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの71で回った。珍しく出入りの激しいゴルフで、首位と15打差の通算3アンダーの30位で終えた。
曇天の最終ラウンドは、青を基調としたウェアに身を包んだ。2番でピン下2メートルにつけてバーディーを先行させた。4番は2・5メートルを沈めて伸ばした。6番は、第2打をグリーン左手前のバンカーに入れてボギー。9番は第1打を左の林へ曲げた。ボールは木の根元にあり、第2打はアイアンで左打ちをしてフェアウェーに戻すだけでボギーとなった。
後半に入って、10番はグリーン左ラフからの寄せをミスしてボギー。圧巻は401ヤードの11番パー4だった。残り133ヤードからのアイアンでの第2打は、ピン手前から転がってカップへ吸い込まれた。会心のイーグルに、ギャラリーの歓声にクラブを高々と掲げてドヤ顔で応えた。15番は、第1打を左に曲げ、「アンプレアブル」を宣言して4オン2パットのダブルボギー。16番は5メートルを沈めてバーディー。17番はアイアンでの第2打を1・5メートルにつけ、松山らしいバーディーを奪った。
最終日はフェアウェーキープ率35・71%とティーショットで苦しんだ。パーオン率は55・56%で、グリーン上ではさえを見せた。今年に入って10戦で最高成績は2月の世界選手権シリーズ、ワークデー選手権の15位だ。ショット、パットともに進化を求めて日々、創意工夫を重ねている日本のエースは「根本的なズレは多くあると思うので。切り替えて、良い準備ができたらいいなと思っています」と現状を受け止めた。
それでも、今大会初日はショット、パットともにかみ合って7バーディー、2ボギーの67をマーク。昨年に続き、メジャーの前週大会に出場しながら懸命の調整を続け、復調の兆しも見られた。「一日だけでもできたことは、すごく大きいですし、良い結果が出てきているのは、今年に入ってなかったことなので。そこはすごく良かったなと思う」とうなずいた。
いよいよ次週は21年メジャー初戦、マスターズ(8日開幕、米ジョージア州オーガスタナショナルGC)を迎える。自身10度目の出場となるが「今週、見つけた課題を克服していければなと思います。しっかりと練習して、体も休めて行けたらいいなと思います」とラウンド後、すぐにアトランタへと移動した。
首位で出た地元テキサス州出身のジョーダン・スピース(27)=米国=が7バーディー、1ボギーの66をマーク。通算18アンダーに伸ばし、17年7月以来の復活劇を演じてツアー通算12勝目を挙げた。