◆日本男子プロゴルフツアー 東建ホームメイトカップ 第2日(16日、三重・東建多度CC名古屋C=7081ヤード、パー71)
男子ツアーを主管する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は16日の第2ラウンド(R)後、11年と15年賞金王の金庚泰(34)=新韓銀行=の新型コロナウイルス陽性が判明し、17日は第3Rを中止し、会場内への立ち入りを禁止して消毒作業を行うことを発表した。金は第2Rを棄権し、同選手と行動をともにした朴銀信(31)=韓国=と帯同キャディーの2人が濃厚接触者の認定を受けて保健所の指導に基づき、隔離措置となった。大会側は関係者の安全を第一に考え、18日の競技を行うかを決定するという。
21年男子ツアー初戦が、コロナ禍に直面した。国内では初めて大会中に出場選手の感染が判明した。第2R終了後、小山俊一ツアーディレクター(54)が緊急会見を行った。出場全選手には会見に先立ち、一斉メールで事態を通知したという。
小山ツアーディレクターによると、金の関係者からこの日、金庚泰が38・5度の発熱をしており棄権を申し出た。新型コロナ感染の疑いがあるため、三重・桑名市内の病院で抗原検査を受けた結果、陽性と診断された。「濃厚接触者」の認定を受けた朴銀信は第2Rの13ホール終了後に棄権し、金の帯同キャディーも医師などによる適切な対処を施されているという。
金は3月28日に来日。4月12日までの隔離期間を経てPCR検査を受け、陰性だったため今大会の会場入り。第1Rで金と同組でプレーした選手会長の時松隆光(27)、香妻陣一朗(26)と両選手のキャディーが、第2R後にPCR検査を受検するために病院へ向かった。
JGTOと大会主催の東建コーポレーションは大会に来場している全関係者の安全を第一に考え、17日の第3Rの中止を決定した。ゴルフ場への立ち入りを禁止し、金と濃厚接触者の行動履歴に基づき、この日夜から消毒作業を実施。大会はこの日までの36ホールで成立したが、18日の最終Rを中止(賞金は50%加算)するか、あるいは18ホール(賞金は75%加算)、36ホール(賞金は満額加算)行うかは「今の段階では答えられません」と小山氏。17日中に決定して発表する方針だ。(榎本 友一)