◆男子プロゴルフツアー 関西オープン 第3日(24日、兵庫・有馬ロイヤルGCロイヤルC=7103ヤード、パー71=一般非公開)
2014年賞金王の小田孔明(42)=フリー=は8打差の39位から出て、1イーグル、5バーディー、ボギーなしで、この日のベストスコア64と猛チャージ。通算9アンダーで3打差の5位に浮上。開幕2日前に発熱し、新型コロナウイルス感染が心配されるも復調。実力者が逆転で14年10月以来のツアー通算9勝目を狙う。星野陸也(24)=フリー=、上井邦裕(38)=三好CC=、チャン・キム(31)=米国=が12アンダーで首位。
小田が「ナイスカムバック」だ。“裏街道”と呼ばれる10番から出て、出だしのホールでピンまで18ヤードからいきなりチップインイーグル。18番では、13メートルの下りの右に曲がるパットをねじ込みバーディー。後半も4つのバーディーで64の猛チャージ。会心のプレーにも「この試合は出られているだけでいい」と静かに語った。
開幕2日前の20日に“アクシデント”に見舞われた。会場でアマチュアの山下勝将、植田晃大(20)と9ホールの練習ラウンドを終え、宿泊するホテルに戻ると「(体調に)違和感がある」。午後2時頃に熱を測ると38度まで上がっていた。
「まさか…」。前週の東建ホームメイトカップで金庚泰(韓国)が新型コロナウイルスに感染し、第3Rが中止になっただけに「怖かった」。すぐに大会側に報告し、病院でPCR検査を受けた。熱が下がり復調した21日はホテルに缶詰めに。検査結果が「陰性」となり、晴れて出場となった。
最大の難関を乗り越え、14年10月のブリヂストンオープン以来となる優勝が見えてきた。「あらためて(感染に)気をつけないといけない」と小田。42歳の実力者は、まずは体調万全で最終日に臨む。(宮下 京香)