◆男子プロゴルフツアージャパンプレーヤーズチャンピオンシップ・サトウ食品最終日(9日、栃木・西那須野CC=7036ヤード、パー72)
首位と3打差4位で出た石川遼(29)=カシオ=は、1イーグル、5バーディー、2ボギー、2ダブルボギーの出入りの激しいゴルフで71で、通算13アンダーで、2打差の7位に終わった。ツアー4戦目の片岡尚之(23)=フリー=が通算15アンダーで初優勝。1打差の2位はベテランの宮本勝昌(48)=ハートンホテル=、選手会長の時松隆光(27)=筑紫ケ丘GC=ら5人。
選手会が主催する新トーナメントの最終日。石川は持ち味の“劇場型ゴルフ”で存在感を発揮した。
2番パー4、4番パー5でバーディーを重ねて迎えた5番パー4。第2打を左の池に入れるトラブルでダブルボギーをたたいた。しかし、その直後の6番パー5で、残り189ヤードを8アイアンで2オンに成功し、2・5メートルのイーグルパットを沈めた。さらに7番パー4でもバーディー。9番パー4では第2打をピンに絡める好ショットで奥から1メートルのバーディーパットを沈めた。
後半も波は大きかった。
15番で単独首位に立ったが、16番パー5の第3打が奥の池へ。ボールは見えており、ウォーターショットを検討するように思案したが、1ペナを選択。ボギーで首位5人の混戦の中に巻き込まれた。
最終18番パー4では第1打を左の池に入れて、ダブルボギー。結局、この日、3つの池ポチャが響き、2019年12月の日本シリーズJTカップ以来、1年5か月ぶりのツアー18勝目を逃した。
「18番のティーショットはドライバーか3ウッドか考えました。アゲンスト(向かい風)が強かったので3ウッドで強く振るよりドライバーを選択しました。左に行かないよう打ったけど、左に行った。やりたいショットができなかった。難しい流れで18番に来て、サラッと打てる状態ではないことが分かりました」。石川は勝利を逃した一打を冷静に振り返った。
パー4で「6」をたたき、パー5を「3」で上がる“劇場型ゴルフ”。石川が新トーナメントを盛り上げたのは確かだった。
「最終日らしい攻めができた。悔しいですが、もっと、いいゴルフはできると思ったので、楽しみの方が多いです」。石川は前を見据えて、前向きに話した。