前週アマチュア優勝の中島啓太「実感ない」 家族は初優勝に「これから仕事だから後でいい?って(笑い)」


練習ラウンドで同組だった石川(右)と背中合わせでパット練習する中島

練習ラウンドで同組だった石川(右)と背中合わせでパット練習する中島

 国内男子プロゴルフツアーのバンテリン東海クラシックは30日から4日間、愛知・三好CC西C(7300ヤード、パー71)で、新型コロナウイルス感染拡大防止策として無観客で行われる。

 前週のパナソニックオープンでツアー史上5人目のアマチュア優勝を果たした中島啓太(日体大3年)が29日、練習ラウンドで調整した。前週の快挙達成後は、多くの祝福の連絡を受けたという。「たくさんのメッセージや電話をいただきました。金谷(拓実)さんからは(今大会の会場に)移動してきた時に電話をいただいてうれしかったですね」と笑顔で明かした。

 家族には、優勝の報告の連絡を入れた。みんなが喜んでくれている顔を思い浮かべて連絡すると、「意外とそうでもなくて…(笑い)」。母・美知子さんには「これから仕事だから後にしてもらっていい? って言われて(笑い)」。長姉・由貴さんからは「ちょっと泣きすぎだよ~」と優勝インタビューでの涙をいじられたという。それでも応援してくれた家族に初優勝を報告できたことはうれしかったようで、終始、笑みがこぼれていた。

 この日は、ジュニア時代から親交がある石川遼(カシオ)、ナショナルチーム(NT)で共闘した金谷と同組で、和気あいあいと会話を弾ませながら練習ラウンドを行った。前週は来年のマスターズの出場権が懸かる、11月のアジアパシフィック・アマ選手権(UAE)を見据え、パー3以外の14ホールの第1打をドライバーを握った。今週についてはコースの情報をNTのガース・ジョーンズ・コーチと共有し、相談した上で「基本的には14回持つつもり。でも持ち球ではないドローを打たないといけないホールは、レイアップも考えてやりたい」と見据えた。

 前週の優勝で23年までの国内シードを獲得し、期間中にプロ転向すれば、ツアー参戦が可能となるが、今年中のプロ転向はしない意向だ。したがって今大会でアマチュアとしてツアーで2連勝を挙げれば、史上初の快挙となる。「今は先週の優勝すら実感ないし、意識はしないけど、誰も成し遂げていないことで魅力は感じる。チャンスがあるなら挑戦したいなと思います」と気持ちを高めた。

 予選ラウンド(30日、10月1日)は石川、賞金ランク2位で、大会ホストプロの星野陸也(興和)との注目組で回る。初日は午前9時30分に10番からティーオフする。

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