中島啓太、プレーオフ制しV「誇らしい」マスターズ切符獲得…松山英樹、金谷拓実に続き日本人3人目快挙


UAEでの男子ゴルフのアジア・パシフィックアマチュア選手権最終日で優勝を果たした中島啓太

UAEでの男子ゴルフのアジア・パシフィックアマチュア選手権最終日で優勝を果たした中島啓太

◆男子ゴルフ アジア・パシフィック アマチュア選手権最終日(6日、UAE・ドバイ・クリークG&ヨットC)

 世界アマチュアランク1位の中島啓太(21)=日体大3年=は1打差の首位で出て6バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの68をマーク。通算14アンダーで並んだ日本人の母を持つタイチ・コー(香港)とのプレーオフ(PO)を2ホール目で制し、日本人アマ3人目の優勝&マスターズ切符を獲得した。67をマークした阪根竜之介(22)=フロリダ州立大大学院1年=は、3打差の5位に入った。

 世界アマランク1位の底力を土壇場で発揮した。序盤で最大4打リードも、中盤で3つスコアを落として追う展開に。それでも15番で第2打をピン左1メートルに絡めて追いつきPOへ。2ホール目でコーが2打目を池に入れ、中島は6メートルのバーディーパットを沈めて歓喜の涙を流した。日本ツアー5人目のアマチュア優勝を果たした9月のパナソニックオープンと同様に、POで勝負強さを見せた。

 表彰式では英語でインタビューに応じた。「世界アマランク1位として、少しの重圧は感じたが、楽しめた最高の1週間でした。(松山)英樹さん、(金谷)拓実さんに続くことができて誇らしい」。松山が連覇を狙う来年4月のマスターズ(米ジョージア州オーガスタナショナルGC)への出場を決めた。「とても名誉なこと。興奮している」と笑顔で答えた。今大会から帰国後は日本ツアー最終戦のメジャー、日本シリーズJTカップ(12月2~5日・東京よみうりCC)への出場も予定している。

 既に来年6月の全米オープン、同7月の全英オープン出場権も獲得。日本男子アマ初となる同一年のメジャー3大会出場を決めた。「来年はすごく大きな年になる」と中島。総合力の高い21歳のホープが、松山の背中を追って世界の頂点へと羽ばたく。

 ◆アジア・パシフィック・アマチュア選手権 主催はアジア・パシフィックゴルフ連盟。オーガスタナショナルGCとR&Aが共催して2009年から開催され、昨年はコロナ禍で中止。第12回大会の今回は42の国と地域から男子93人が出場。優勝者に翌年のマスターズと全英オープン出場権、2位にも全英最終予選切符が与えられる。10、11年大会を松山英樹が連覇。18年大会を金谷拓実が制した。

 ◆中島 啓太(なかじま・けいた)2000年6月24日、埼玉・加須市生まれ。21歳。6歳でゴルフを始め、東京・代々木高3年時の18年のオーストラリアアマ選手権で日本人初V。18年アジア大会個人&団体金メダル。日体大に進み、日本男子3人目の世界アマランク1位。21年の日本アマチュア選手権で優勝。今年9月のパナソニックオープンで日本ツアー史上5人目のアマ優勝。178センチ、75キロ。家族は両親と姉2人。

最新のカテゴリー記事