稲見萌寧14戦目で今季初V 苦しんだ「反り腰」から復調「お待たせしました」


今季初勝利を挙げた稲見は、優勝商品の米俵に抱きつき笑顔でVサイン(カメラ・小泉 洋樹)

今季初勝利を挙げた稲見は、優勝商品の米俵に抱きつき笑顔でVサイン(カメラ・小泉 洋樹)

◆女子プロゴルフツアー リシャール・ミル ヨネックスレディス 最終日(5日、新潟・ヨネックスCC=6475ヤード、パー72)

 初日から首位の稲見萌寧(22)=Rakuten=3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーで完全優勝を果たした。今季初勝利、昨年11月の伊藤園レディス以来の通算11勝目を挙げた。昨季の賞金女王は今季序盤は「反り腰」に苦しみ、出遅れていたが、5月から復調。賞金ランクも2位まで浮上した。2打差の2位は19歳のルーキー岩井千怜(ちさと)=ホンダ=。本賞金、特別賞金合わせて1241万円をゲットした。36歳のベテラン藤田さいき(チェリーゴルフ)も2位。

 強い女王が帰ってきた。16番パー3で稲見は第1打をグリーン右のバンカーに入れた。ボールは深く埋まり“目玉”の状況に。しかし、稲見は動じなかった。25ヤードのバンカーショットを3メートルに寄せてパーパットをねじ込んだ。ピンチを切り抜け、そのまま勝ちきった。

 距離が長い目玉のバンカーショット。難しい一打を「52度のウェッジを少し開いて上からバーン!という感じ」とアマチュアゴルファーにもイメージが湧きやすい表現で言葉にした。

 14戦目で今季初勝利。「お待たせしました」。稲見はギャラリーに満面の笑みを見せた。

 昨年、東京五輪で銀メダルを獲得。コロナ禍の影響で20、21年が統合された昨季は9勝を挙げ、ツアー史上最高額の2億5519万2049円で賞金女王に輝いた。しかし、今季序盤は体調に苦しんだ。骨盤が前に傾き、背骨が腰付近で反り返ってしまう「反り腰」。「反り腰を治そうとしたら、その治し方がかみ合わず、アドレスで重心位置が分からなくなった。悩みながらプレーしていた」と明かす。

 トレーナーの協力を得て5月頃から反り腰が改善し、成績も一気に上向いた。直近の4戦は3、3、2、21位。今大会の優勝でポイントランキングも賞金ランキングも2位に浮上した。「そんなに上がったんですか?」。自身も驚くV字回復を見せた。

 上にいるのは今季10戦5勝と絶好調の西郷真央(20)=島津製作所=だけ。稲見は「ランキングよりも次、勝つことに集中したい」と表情を引き締めて話した。

 逸材がそろう98年度生まれの「黄金世代」と00年度生まれの「ミレニアム世代」に挟まれた99年度生まれ。「はざま世代」の絶対エース稲見はツアーのド真ん中で戦い続ける。(竹内 達朗)

 ◆稲見 萌寧(いなみ・もね)1999年7月29日、東京・豊島区生まれ。22歳。10歳からゴルフを始める。2018年7月、プロテストに一発合格。19年、センチュリーレディスで初優勝。同年、賞金ランク13位で初シード獲得。21年、東京五輪で日本ゴルフ史上初となるメダル(銀)を獲得。20~21年シーズンに賞金女王。趣味は音楽鑑賞。好きな色は水色。コーチは奥嶋誠昭氏。166センチ、58キロ。

 ◆稲見の優勝用具 ▽1W=キャロウェイ・マーベリック・サブゼロ(ロフト角10・5度、硬さS)▽3W=テイラーメイド・ステルス▽5W=スリクソン・ZX▽4、5UT=ブリヂストン・ツアーB JGR▽5~9I、PW=テイラーメイド・P770▽52度ウェッジ=タイトリスト・ボーケイSM9▽58度ウェッジ=タイトリスト・ボーケイSM8▽パター=テイラーメイド・トラス TB1▽ボール=ブリヂストン・ツアーB XS

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