池村寛世、全集中で異例の新規大会2連勝…恋人のキャディーと「鬼滅」の発祥地の地を参拝 パワー注入


ウイニングパットを決め、坂口キャディー(手前)と喜ぶ池村寛世

ウイニングパットを決め、坂口キャディー(手前)と喜ぶ池村寛世

◆日本男子プロゴルフツアー ASO飯塚チャレンジド 最終日(12日、福岡・麻生飯塚GC=6809ヤード、パー72)

 3打差の単独首位で出た池村寛世(26)=ディライトワークス=が、飛距離を武器に初代王者に就いた。1イーグル、5バーディー、3ボギーの68で回り、通算23アンダーで1打差で辛くも逃げ切った。恋人・坂口琴音キャディー(26)とともに、今大会中に人気漫画「鬼滅の刃」の発祥地の地と呼ばれて人気の「宝満宮竈門(かまど)神社」を参拝し、不思議な縁と運も味方につけて異例の新規大会2連勝。“勝利の女神”と二人三脚でメジャー制覇と賞金王への挑戦を宣言した。

 白熱の伸ばし合いで最後まで主役を演じ切った。1打リードで迎えた最終18番。池村は坂口キャディーと繰り返しラインを読んだ。「メンタルもプレーオフにいったら持たない」と“全集中”。1・5メートルのフックラインのパーパットを沈めて笑顔で抱擁。「しんどかったですね」と初の逃げ切りVへの重圧を明かした。

 決戦前夜。ツアー屈指の飛ばし屋は「出だしでどれだけ突き放せるかがカギ」と恋人と作戦を立てた。3番で7メートルを沈めてイーグルを奪うなど、言葉通りに前半で6打差をつけた。4つのパー5で飛距離を生かして4日間、計15アンダーの荒稼ぎが勝因だった。

 神社仏閣巡りが2人のツアー転戦生活の楽しみの1つだ。今大会初日後、宝満宮竈門神社へお参り。2日目から購入した「超守(こえるまもり)」をバッグにつけてプレーした。「自分を超えていけるように、という意味があると聞いて」と坂口キャディー。すると幸運が次々と訪れた。

 時松と大西との最終日最終組は、初優勝で初代王者となった昨年10月の大会と同じだった。「何かある、と感じた。すごい御利益。自信はついたのでメジャーで勝ちたい。賞金王争い出来たら」と池村。熱々の2人が今季の主役へと名乗りを上げた。(榎本 友一)

 ◆池村 寛世(いけむら・ともよ)1995年8月30日、鹿児島・志布志市生まれ。26歳。10歳でゴルフを始め、尚志館高1年時に国体個人戦優勝。2年時に半年間、豪州にゴルフ留学。帰国後に高校を中退し、13年にプロ転向。15年、16年に下部ツアーで計3勝。17年から4季連続で賞金シードを獲得中。昨季平均飛距離は300・53ヤードでツアー5位。166センチ、72キロ。家族は両親と妹、2弟。

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