蝉川泰果、最年少メジャー連勝へ5差12位 ショット安定がパーオン率全体1位の好材料


9番をパーセーブし笑顔を見せる蝉川泰果。通算3アンダーで12位に浮上(カメラ・今西 淳)

9番をパーセーブし笑顔を見せる蝉川泰果。通算3アンダーで12位に浮上(カメラ・今西 淳)

◆報知新聞社主催 国内男子プロゴルフツアー 今季最終戦メジャー 日本シリーズJTカップ 第2日(2日、東京よみうりCC=7023ヤード、パー70)

 19位で出た初出場の蝉川泰果(たいが、21)=東北福祉大4年=が通算3アンダーで5差12位に浮上。1973年のツアー制施行後、史上最年少でのメジャー連勝へ突き進む。

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 “タイガーチャージ”だ。上下を赤、黒で固めた蝉川が好調のショットを軸に、上位に食らいついた。2日目で大会自身初のアンダーパーとなる67で12位に浮上。首位の小平智らと5打差をキープし、「(ショットは)昨日より縦距離が合った分、良かった。80点くらいのゴルフはできたと思います」と笑顔でうなずいた。

 1番から観客を沸かせた。ドライバーで同組の約30ヤード先を行くとカラーから5メートルをパターで決めた。だが、6番は違った。同組の大槻の浮かせてピタッとつける技ありのアプローチに拍手喝采。続く蝉川も負けじとピン右10ヤードのラフから50センチに寄せた。「大槻さんがすごすぎて(拍手が)パチパチもなく…」と切ないが、バーディーで伸ばした。この日はショットが安定し、パーオン率は全体1位の88・89%。週末へ、好材料を手にした。

 「ピンク」が背中を押す。「TAIGA SEMIKAWA」とのロゴが入った桃色のタオルを持つ応援団がつく。元々、父・佳明さんとゴルフ仲間で、蝉川が3歳時からの「ファン1号」という金橋優子さんが団長を務め「4大メジャー制覇の夢を少しでも応援できたら」。蝉川がアマ時代に製作を企画し、11月のプロデビューに合わせて200枚作った。今週もファンがつく度にタオルを配っている。ちなみに色は蝉川が選んだ。小学生時代に「よく忘れ物をするから」と父が練習時にクラブのヘッドにマニキュアを塗って周囲と判別できるようにして以来の定番色だ。

 10月の日本オープンで95年ぶりにアマとしてメジャー制覇。21歳はいずれも81年の羽川豊(23歳363日)の最年少記録を更新するメジャー連勝&大会Vに挑む。「今日より1つでも順位を上げて、最終日につなげられるようにしたい」と熱いエールを胸に上位を追う。(宮下 京香)

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