国内男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)の青木功会長が4日、都内で退任会見を開いた。2016年から4期8年の間、会長を務めた。
「このたび、任期満了により日本ゴルフツアー機構の会長を退くことになりました。この8年間、ゴルフファンの皆さま、スポンサーや報道関係各社の方々には大変お世話になりました。本当にありがとうございました。この場を借りて感謝申し上げます」と冒頭であいさつした。
島田幸作初代会長(1999~2008年)が辞任した時に会長就任を頼まれたと振り返り「自分はその時は“ゴルフバカ”の人生で終わりたかったが、島田との約束で受けた会長職は周りの皆さんの力がなくては、8年間はできなかった」としみじみ語った。
青木会長は「80歳を過ぎて、(今年)82になる。この8年間、男子ゴルフの発展のために働いてまいりましたので、悔いはありません。今後は陰ながら男子ゴルフを応援していきたい」と話した。「少し休みたいと年齢的に思った」とも明かした。
一方で、今季の男子ツアーは昨年より3試合減り史上最少の23試合と、2020年以降のコロナ禍や不況などの影響もあり苦境に立たされる。「JGTOの役割は選手のプレーする機会を増やすこと、プレーに専念できる環境を整えることですが、残念ながら試合数を大幅に増やすことはできませんでした。増えるんじゃないか、という時にコロナとか悪循環があった。本当に悔しい」と無念の思いも吐露した。
その中で、昨季賞金王の中島啓太ら若手選手が成長している現状に関しては「PGAツアー、欧州ツアー、アジアンツアーと共催試合をすることで、日本選手が国際的に活躍する機会を増やすことができた。うれしいことに、男子ゴルフはベテラン、中堅が頑張る中で次々と若い選手が育った。時(すでに)遅かったかもしれないけど、2、3年前から(若手が)育って出てきているし、それは満足。今出てきている人たちが頑張ってくれたら、私の役目は終わる」と語った。
プロ通算85勝で賞金王5度のレジェンドは「ゴルフツアーの主役は選手。魅力あるプレーで、男子プロツアーを一層盛り上げてくれることを期待しております」。後任に期待することを問われると「選手がゴルフをやりやすい環境をつくったり、コミュニケーションを取って、日本の選手はこうなんだという人を育てられるような人がいいのでは」と話した。
青木会長は今月中のJGTOの定時社員総会で正式に退く。後任の会長は総会、理事会を経て決まるという。