今月、第1子誕生を控える王者シェフラー「自宅に戻るのが待ち切れない」マスターズ2勝目に喜び


◆米男子プロゴルフツアー メジャー初戦 マスターズ 最終日(14日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGC=7555ヤード、パー72)

 【オーガスタ(米ジョージア州)14日】首位からスタートした世界ランク1位のスコッティ・シェフラー(米国)が7バーディー、3ボギーの68で回り、通算11アンダーで2年ぶり2度目の優勝を果たした。米ツアーで今季3勝目、通算9勝目。優勝賞金360万ドル(約5億5000万円)を獲得した。4打差2位は初出場のルドビグ・オーベリ(スウェーデン)だった。タイガー・ウッズ(米国)は77で16オーバーの60位に沈んだ。

 シェフラーは最終18番、グリーン右手前からの第3打をピン60センチに運ぶと、パトロン(観客)からスタンディングオベーションで出迎えられた。ウィニングパットを沈め、キャディーと長い抱擁を交わし、帽子を取ってファンの声援に応えた。

 第88回王者に輝き、今年のグリーンジャケットを持ち帰った27歳は「どれだけスペシャルなことか言葉にするのは難しいけれど、長い1週間でコースもチャレンジングだった。こんなに早く2度目が勝てるとは思わなかった。この場所でグリーンジャケットを着て持って帰れることはとても特別なことだ」と2度目の優勝を噛みしめた。

 世界ランク1位での2度のマスターズ優勝は、2001、02年のタイガー・ウッズに続いて2人目となる。マスターズ開幕前には、妻のメレディスさんが今月末に第1子の出産を控えており、場合によっては棄権すると話していたが、単独首位で迎えた最終日も8番からの3連続など7つのバーディを奪い、通算11アンダーで2位に4打差の完勝。「8番のバーディーパットで大きく流れが変わったが、落ち着いてプレーしようと必死で集中した」と振り返った。

 記者会見では「もうすぐ第1子が誕生するから、人生で最高の時となる。今の頭の中は早く帰ることしか考えていない。トーナメントのことも、グリーンジャケットのことも考えていない。自宅に戻るのが待ち切れない」と笑顔でコメントする場面もあった。

 ◆スコッティ・シェフラー 1996年6月21日、米ニュージャージー州リッジウッド生まれ。27歳。テキサス大でアマチュア時代から活躍。19―20年季から米ツアーに本格参戦し、新人賞を受賞。22年に初勝利を挙げ、そのまま初の世界ランク1位に上り詰めた。同年のマスターズでメジャーを初制覇した。今季はアーノルド・パーマー招待、プレーヤーズ選手権に続く3勝目。ツアー通算9勝。190センチ、90キロ。

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