
3番ティーショットを放つ新垣比菜(カメラ・今西 淳)
◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス 第2日(1日、新潟・ヨネックスCC=6339ヤード、パー72)
首位と2打差の12位からスタートした新垣比菜(ダイキン工業)が1イーグル、7バーディー、ボギーなしの63で回り、通算12アンダーで首位に浮上した。2018年のサイバーエージェントレディス以来、6年ぶりのツアー2勝目に王手をかけた。1打差の2位に穴井詩(ゴルフ5)、2打差の3位に鶴岡果恋(明治安田生命)、葭葉ルミ(富士住建)が続く。
新垣は、まだ19歳だった2018年5月に早々とツアー初優勝。逸材がそろう1998年度生まれの「黄金世代」の中でもエース格と目され、一気に人気女子プロの地位を確立した。
2018年は賞金ランク23位と躍進したが、その後、成績は緩やかに下降し、昨年はポイントランク69位でシード権を逃した。
今季もここまで12試合で予選落ちが6回。ポイントランク66位と大きな見せ場がなかったが、日本海を望むコースで、存在感を発揮した。
前半を4バーディー、ボギーなしの32でハーフターン。後半はさらにスコアを伸ばした。12番パー4では残り100ヤードの第2打を50度のウェッジで直接、放り込んでイーグルを奪うなど、31をマーク。2016年の第1日にタイのチュティチャイがマークした従来の大会記録の63をたたき出した。
「きょうは100点かな。パットが良かった。グリーンが重いので、ショートしないようにしました」と新垣は、柔らかな笑みをたたえながら話した。
最終日を首位で迎える。「最終日最終組で回れることはうれしい。チャンスをつかめるようなゴルフをしたい」。6年ぶりの優勝に向けて、静かな口調で話した。
今季、ポイントランク1位の竹田、同2位の岩井千怜(ちさと、ホンダ)、同3位の小祝さくら(ニトリ)、同4位の山下美夢有(みゆう、加賀電子)、同5位の鈴木愛(セールスフォース)、先週のリゾートトラストレディスを制した同7位の岩井明愛(あきえ、ホンダ)ら多くの上位選手は同週開催の全米女子オープン(30日~6月2日、米ペンシルベニア州ランカスターCC)に出場。優勝争い常連のランク上位選手は不在ながら、新潟の戦いは、熱く盛り上がっている。新垣は、その主役を目指す。