24歳の鶴岡果恋がハーフ29! 18ホールで大会新の62! 3試合連続予選落ちから復調「楽しくゴルフができた」


3番をパーセーブし笑顔を見せる鶴岡果恋(カメラ・今西 淳)

3番をパーセーブし笑顔を見せる鶴岡果恋(カメラ・今西 淳)

◆女子プロゴルフツアー ヨネックスレディス 第2日(1日、新潟・ヨネックスCC=6339ヤード、パー72)

 首位と5打差の49位からスタートした鶴岡果恋(明治安田)が10バーディー、ボギーなしの62で回り、通算10アンダーで首位の新垣比菜(ダイキン工業)と2打差の3位に急浮上した。24歳の人気選手がプロ7年目で待望のツアー初勝利のチャンスをつかんだ。

 第1日は49位と、やや出遅れた鶴岡は、この日は「裏街道」と呼ばれる10番からスタート。10番パー4でピン手前8メートルの長いパットをねじ込むと、波に乗った。12番から16番まで圧巻の5連続バーディー。18番パー5では残り230ヤードの第2打をグリーン近くまで運び、第3打のアプローチを1メートルに寄せてバーディー。ハーフで大台を突破する29をたたき出した。

 快進撃の鶴岡のプレーを見るために徐々にギャラリーが増加。後半も3バーディーを重ねて、18ホールでボギーなし。62のビッグスコアをたたき出した。2021年ゴルフ5レディス第3日にマークした64のツアー自己ベストスコアを2打更新。さらに2016年の第1日にタイのチュティチャイがマークした63の大会記録を1打更新した。「トーナメントレコードはうれしいです」と満面の笑みを見せた。

 24歳の鶴岡は2018年にプロテスト合格。今年4月のKKT杯バンテリンレディスでは、初優勝した竹田麗央(りお、ヤマエグループHD)と2打差の2位と健闘したが、まだ、ツアー優勝経験はない。KKT杯バンテリンレディスの後も18位、7位、18位と安定した成績を残していたが、その後、パットの調子が急降下して3試合連続で予選落ちを喫した。

 「1メートルのパットがカップにもかすらずに入らなかった。右にも左にも外れました。どちらか一方なら、まだ、よかったんですけど。1メートルのパットが入らなさすぎて、どうスコアをつくればいいのか分かりませんでした」と鶴岡は苦悩を明かした。

 復調のきっかけは、キャディーのアドバイスだった。「真っすぐに構えているつもりで、クローズになっていました。練習で、構えを直して、さらにメトロノームを使ってゆっくりしたリズムでストロークするようにしました。今大会の初日から、パットがよくなりました。この3試合はストレスばっかりでしたが、きょうは楽しくゴルフができました」と明るい表情で語った。

 今季、ポイントランク1位の竹田、同2位の岩井千怜(ちさと、ホンダ)、同3位の小祝さくら(ニトリ)、同4位の山下美夢有(みゆう、加賀電子)、同5位の鈴木愛(セールスフォース)、先週のリゾートトラストレディスを制した同7位の岩井明愛(あきえ、ホンダ)ら多くの上位選手は同週開催の全米女子オープン(30日~6月2日、米ペンシルベニア州ランカスターCC)に出場のため、不在。鶴岡が念願の初優勝のビッグチャンスをつかみにいく。「最終日(2日)もバーディーを取っていかなければいけない。ガンガン攻めたい」と意欲満々に話した。

 12位からスタートした新垣比菜(ダイキン工業)が1イーグル、7バーディー、ボギーなしの63で回り、通算12アンダーで首位に浮上した。1打差の2位には、ツアー屈指の飛ばし屋の穴井詩(ゴルフ5)が続く。19歳のルーキー菅楓華(ニトリ)も4打差の6位と健闘している。優勝争い常連のランク上位選手はいないが、新潟の戦いは、熱く盛り上がっている。

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