メジャー初V古江彩佳は「『安打製造機』が正確性に磨き」恩師成長語る


古江と滝川二高ゴルフ部・角谷真吾監督

古江と滝川二高ゴルフ部・角谷真吾監督

◆米女子プロゴルフツアー メジャー第4戦 エビアン選手権 最終日(14日、フランス・エビアンリゾートGC=6527ヤード、パー71)

 1打差2位から出た古江彩佳(24)=富士通=が1イーグル、6バーディー、2ボギーの65で回り、通算19アンダーでメジャー初優勝を達成した。米ツアー2勝目となる日米通算10勝目で賞金120万ドル(約1億9320万円)を獲得した。古江の恩師で、兵庫・滝川二高の教頭を務める角谷真吾監督(57)が強さや米ツアー挑戦後の成長を語った。

 2人の出会いは古江が国体の兵庫代表でプレーしていた中学3年生のとき。当時について角谷氏は「笑顔がかわいくて、あまり周りに動じずにひょうひょうとしていた」と振り返る。その後、古江が滝川二高に進学して師弟関係が始まった。

 同校で腕を磨いた古江は高校卒業後の2019年、富士通レディースでアマチュア優勝を達成。プロ転向後は日本ツアーを経て米ツアーに挑戦し、1年目の22年にスコットランド・オープンで初優勝した。「向こうの食べ物とか移動とかゴルフ場に慣れたら、あの子やったら順応性もあるので勝てるんちゃうかなと思ってましたけど、思ったより早く勝てた」と適応能力の高さには驚かされたという。

 一方で22年はメジャー全5試合に出場も、3試合予選落ち。「先生、やっぱりアメリカはレベル高い。コースもタフだし」と古江から言われたこともある。苦しんだ時期もあったまな弟子だが、その後、何度も上位争いを経験して、ついにメジャー制覇にたどり着いた。「僕らは(波の少ない)『安打製造機』と言ってましたけど、正確性にもっと磨きがかかった。しびれる場面でどんだけ(パターを)入れられるかっていうのを何回も経験している。精神的な部分が強くなったんちゃうかな」と誇らしそうに話す。

 今後については「アメリカで頑張って、日本のファンの方たちにも彩佳のプレーを見せてやってほしい。末永くみんなに愛される選手になってほしい」と期待した。(富張 萌黄)

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