松山英樹「どれだけ悪くても、ついてきてくれる方がいる」 ドライバーにアクシデントも日没まで懸命調整


6番で第2打を林の中に打ち込んだ松山英樹。通算2オーバーの65位に順位を下げた(カメラ・今西 淳)

6番で第2打を林の中に打ち込んだ松山英樹。通算2オーバーの65位に順位を下げた(カメラ・今西 淳)

◆米男子プロゴルフツアー ZOZOチャンピオンシップ 第2日(25日、千葉・アコーディア習志野CC=7079ヤード、パー70)

 53位から出た2021年大会覇者の松山英樹(LEXUS)は3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーで連日の71と苦戦し、通算2オーバーの65位に後退した。首位との差は14打に開いた。

 松山は「疲れました」と言葉を絞り出した。2番で141ヤードの第2打を60センチにからめるスーパーショットを披露し、ギャラリーを沸かせた。「2番でバーディーを取れたので、今日こそはと思いながら、トータルで5アンダー、6アンダーを目指してやっていたけど、なかなかうまく続かないっていうか。ミスをそのまま続けてしまった」と18ホールを振り返った。

 4番で第1打を右へ曲げながら、ラフからグリーン手前まで運び、寄せてしのいだ。5番パー3では第1打をグリーン左手前のバンカーに入れ、2メートル半残ったパーパットを沈めて連続セーブ。しかし6番パー5のボギーで一転した。フェアウェーから3番ウッドで右へ大きく曲げたセカンドショットは「今の状態を表しているようなものだった」。8番では「ライは良かったけど、気持ちが切れてしまったという感じ」と語ったグリーン左手前ラフからの第3打がグリーン奥へ。4オン2パットのダブルボギーを喫した。

 3オーバー68位で折り返した後半も、ギャラリーは離れなかった。気持ちを前に向け、10番で4メートルを沈めて“バーディー発進”。「どれだけ悪くても、ついてきてくれる方がいるので。(後半に)バーディーを少しでもと思ったけど、2つしか取れなかったので残念だった」と悔しがった。「後半は少し良くなる気配があったので、トータルアンダーパーで終われるようにと思っていたけど、それもかなわなかった。残念な一日になったけど、明日はいいスコアで回れるように頑張りたい」と気持ちを切り替えた�\x80\x82

 この日の15番でアクシデントがあった。ドライバーショットを右へ曲げ、自分への怒りから地面にたたきつけたクラブが破損した。ホールアウト後に「自分がやってしまったことなので仕方ないです」と口にし、ダンロップの担当者が持参したドライバーを数本試しながら、日没まで懸命に調整を続けた。

 午後5時のコースクローズのアナウンスに、名残惜しそうに練習場を離れるファン。子供たちからの「松山さん頑張ってくださーい」の声援に歩み寄り笑顔でサインボールを手渡すと、再び真剣な表情に戻り、ドライバーを打った。最後は投光器とスマートフォンの明かりを頼りに、練習グリーンで球を転がし、コースを後にした。全力の一打を積み重ね、週末の逆襲を呼び込む。

最新のカテゴリー記事