13歳の「天才少女」須藤弥勒がVポイント×SMBCに向けて練習ラウンド「予選通過したいです!」


練習ラウンドを行った13歳の須藤弥勒

練習ラウンドを行った13歳の須藤弥勒

 女子プロゴルフツアーの今季第2戦、Vポイント×SMBCレディスは21日から3日間、千葉・紫CCすみれC(6668ヤード、パー72)で行われる。指定練習日の18日、小祝さくら(ニトリ)、渋野日向子(サントリー)、吉田優利(エプソン)らトッププロのほか、史上初めてジュニアメジャー4冠を達成し「天才少女」と呼ばれる須藤弥勒(ゴルフ5/太陽自動車)も練習ラウンドを行った。伸び盛りの13歳は飛距離が大幅にアップ。自身ツアー3戦目となる弥勒は「予選通過したいです!」と意欲的に話した。

 昨年8月6日に日本女子プロツアーが定める出場可能な年齢の13歳となった弥勒は昨季、ニトリレディス(昨年8月22~25日、北海道・桂GC)とゴルフ5レディス(同8月30日~9月1日、岐阜・ゴルフ5CみずなみC)の連戦でツアーデビューした。ニトリレディスは85、78の通算19オーバーで118位。2戦目のゴルフ5レディスは78、75の通算9オーバーで100位。プロの高い壁にはね返されたが、右肩上がりの成績を残した。

 それから約7か月。伸び盛りの13歳は、さらに成長した姿を見せた。今大会は、ほぼ平たんな林間コースで6668ヤードと距離が長いが、得意のフェアウェーウッドを駆使し、ほとんどのパー4で2打でグリーンをとらえるパワーを身につけた。520ヤードのパー5では第3打を残り約70ヤードまで運んだ。

 「パー4で2オンできないのは2ホールか3ホール。そこはパーでしのいで、パー5ではバーディーチャンスをつくりたい。目標スコアは風次第。無風、微風ならアンダーパーで回らなければいけません」。18ホールの練習ラウンドを終えた弥勒は冷静に話した。

 ターゲットは、ただ一つ。「せっかくいただいたチャンスなので、予選通過したいです! プロの皆さんと3日間プレーしたい」ときっぱり話した。

 日本女子プロツアーでは2017年に13歳以上という年齢制限が設けられる以前には2011年の大王製紙エリエールレディスで松原由美が12歳270日で予選通過した例があるが、現行制度としては21年のスタンレーレディスで、14歳91日で予選通過した新地真美夏が最年少記録。今大会で予選通過を果たせば、現行制度としては最年少記録となる。「記録更新を目指して全力でプレーします」と弥勒は堂々と宣誓した。

 ◆須藤 弥勒(すとう・みろく) 2011年8月6日、群馬・太田市生まれ。13歳。1歳からゴルフを始め、東大出身の父・憲一さんの緻密な指導を受ける。17年に大会史上最年少で世界ジュニアに優勝。18年も連覇した。19年にマレーシア世界選手権、21年にキッズ世界選手権、22年6月にジュニア欧州選手権優勝し、ジュニアゴルフ界の4大メジャーを制覇。22年8月に横峯良郎氏に弟子入り。22年1月からアマチュアも無制限でスポンサー収入を得ることが可能になったことで、ダブル所属契約のゴルフ5と太陽自動車をはじめ計16社に推定総額3億6000万円以上の支援を受ける。家族は父、元フィギュアスケート選手でピアニストの母みゆきさん、兄・桃太郎君、弟・文殊君。

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