岩田寛
◆男子プロゴルフツアー開幕戦 東建ホームメイトカップ プロアマ戦（９日、三重・東建多度ＣＣ名古屋＝７０６９ヤード、パー７１）
ツアー７勝の岩田寛（フリー）が最終調整した。今季開幕を直前に控え、「普通です」とシンプルに現在の心境を語った。今大会で４０位以内に入れば、生涯獲得賞金ランクは２５位以内に浮上する。この順位は仮にシードを落とした場合でも、翌年の出場権を確保できる指標となる。前日に大会関係者からこのことを聞いたが、「もし（４０位以内に）入っても（順位が低ければ）２５位で、またすぐに抜かれちゃう。努力を積み重ねて、今まで通りやりたい」と岩田にとっては通過点に過ぎない指標のようだ。
今年は２～３月に欧州ツアー、ケニア・オープン（ケニア）とアジアツアー、インターナショナルシリーズ・マカオ（マカオ）に出場。昨季賞金ランク４位に入ったことで出場資格が降りてきた。２大会とも予選落ちに終わり、課題も多く見つかった。具体的には「秘密です」と明かさなかったが、国内開幕前戦に調整を重ねてきた。
ケニアを訪れたのは初めて。開催週の月曜日に現地に着くと、その足でショッピングモールに向かい、飲料水を調達。「治安が悪くて、そこからは（コース以外）外に出ていない」と基本的にはホテルとコースの往復のみ。食事はホテル内で済ませるか、道路を挟んだ向かいのカレー店を訪れていた。
今季の目標には「優勝争いをして、まずは１勝」を掲げた。昨年、ＢＭＷ日本ツアー選手権森ビル杯で初のメジャー制覇。４年連続で勝利を重ねている４４歳は、海外メジャー挑戦の思いも強い。日本ツアーは世界ランクに関与するポイントが下がっていることもあり、「（海外に）行きにくくなっているから…」と肩を落とすが、全米オープン予選会には出場を予定している。向上心の塊の岩田が５年連続Ｖを狙う。