
合宿でバイクをこぐスピードスケート男子の新濱
スピードスケートの男子500メートル日本記録保持者で、顔面骨折などで入院していた新濱立也(高崎健康福祉大職)が7日、宮崎で合宿を公開した。事故後、初となる合宿に参加し、約30分、自転車トレーニングで汗を流した。
顔はまだ腫れが目立つが「もう焦らないで今できる最大限のことをまずは取り組みたい。どこまでやれるか確認作業をしながらやっています。(状態は)現状20%もないじゃないですかね。筋量も体力も落ちているので。ただ、今与えられているこの環境下で、まずは2月(ミラノ・コルティナ五輪)に合わせる。そこで最大の準備をして結果を残すのが、今シーズンの目標なのでしっかり回復した上で強い気持ちで2月に挑んでいきたい」と決意を伝えた。
4月16日、沖縄・石垣島でロードバイクでのトレーニング中に交通事故に巻き込まれ、顔面骨折、左ひざを切るけがなどの大けがを負った。その後、本人が自身のSNSで手術が無事終了し、その後退院したことを報告。驚異的な回復力を見せ6日からスタートした全日本合宿に間に合わせてきた。「膝の回復具合も分からなかったので、間に合えばいいなという気持ちではありましたが、思ったより動ける体まで回復しているなというのが一つあります。自分の想像よりは早く回復しているのかなというふうには思います」と現状を話した。
昨シーズンの3月にも練習中の転倒で背骨を骨折。2年連続で厳しい環境に置かれているが、「2年連続なので焦りはそこまでないけど、人間って不思議なものでやれる時はやりたくないなと思うんですけど、やるなって言われたらすごくやりたい気持ちがわ沸いてくる」と話す。
支えは妻でカーリング女子のロコ・ソラーレのリード、吉田夕梨花の存在だ。「どんな状況下でも支えてくれる家族がいるというのは心強いのかなと思います。今まで当たり前だったことが当たり前じゃなくなった2週間だった。やっぱり家って落ち着くなと思いましたし、ここから強い気持ちを持って挑まないといけないと感じました」と前だけを向く。