
18番、セカンドショットを放つ神谷そら(カメラ・豊田 秀一)
◆女子プロゴルフツアー SkyRKBレディス 第2日(17日、福岡・福岡雷山GC=6489ヤード、パー72)
ツアー2勝の神谷そら(郵船ロジスティクス)が24位から出て7バーディー、ボギーなしでこの日最少の65をマークし、通算9アンダーで小祝さくら(ニトリ)、金沢志奈(クレスコ)とともに首位に立った。
神谷が混戦の上位陣をごぼう抜きした。最終18番。グリーン左バンカーからピン右約1メートルにピタリと寄せ、この日7つ目のバーディーで締めた。この日最少の65と猛チャージし、24位から一気に首位浮上。「パターの調子が良かった」と白い歯を見せ、2年ぶり3勝目へ好調だ。
自慢のドライバーを“封印”し、好スコアをたたき出した。18ホールで計6489ヤードのコースは「ただただ短い。どこも気持ち良く振れない…」と神谷。この日の平均飛距離は全体1位272ヤードを誇る飛ばし屋は、パー3を除く14ホールでドライバーを振ったのは5回のみ。ウッドに持ち替えて高精度ショットを連発し、パーオン率94・4%も1位だった。「セカンドをしっかりグリーンに乗せられた」とマネジメントが光った。
プロ1年目の23年はフジサンケイレディスで初優勝し、日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯で2勝目。だが、昨年は負傷に苦しむなど優勝争いに絡めず。今年は4月22日の全米女子オープン日本地区予選会で本戦切符を逃した中、モチベーションを上げてくれた存在がいた。
2週前のパナソニックオープン。自身は3位に入った中、約2年ぶりの復活Vを飾った4学年上の菅沼菜々(あいおいニッセイ同和損保)に駆け寄ってハグした。「菜々ちゃんの優勝を見て、自分のことのようにうれしかった。次は自分が…と気持ちをさらに奮い立たせるキッカケになった」と言う。
昨年は「お互い苦しい時期が重なって、いろいろ話をした」と神谷。ショットが安定せずに29戦中16度の予選落ちと苦しんだ菅沼と同じように、自身もケガとの闘いを強いられた。左足首とひざの負傷で練習もままならず、7月まで約20戦は「テーピングをぐるぐる巻いてた」。終盤戦は予選落ちや棄権も続いたが、今季は開幕からトップ10入り4度と強さが戻った。
盟友の復活に触発され「試合への意気込みは強くなった。3勝目できたらいいなと思う。1試合1試合、健康第一でやりたい」。神谷は復活の3勝目に突き進む。