◆米女子プロゴルフツアー メジャー第2戦 全米女子オープン 最終日(1日、ウィスコンシン州・エリンヒルズ=6829ヤード、パー72)
3位から出た昨季の国内年間女王・竹田麗央(22)=ヤマエグループHD=は3バーディー、1ボギー、1ダブルボギーの72で回り、通算5アンダーで日本勢最高の2位に入った。9位だった昨年の初出場から2年連続トップ10入りは日本勢史上初の快挙。西郷真央(23)=島津製作所=は4アンダーの4位。渋野日向子(26)=サントリー=は3アンダーの7位。マヤ・スタルク(25)=スウェーデン=が通算7アンダーでメジャー初優勝、通算2勝目を挙げた。
日本女子6人目のメジャー制覇に、竹田は2打届かなかった。最高峰の大会で、世界ランク1位のN・コルダと並ぶ2位に入っても笑顔はない。「すごい優勝したかったけど、なかなかうまくいかなかった。自信もあった中で優勝できなかったので悔しい」と嘆いた。
ミス連発にも心は乱れなかった。1番で第1打を左に曲げ、5番は深い左ラフで第2打をシャンク(当たり損ね)して痛恨のダブルボギー。6番はショットがピン直撃ではじかれる不運。今大会4位(271・7ヤード)の飛距離を武器に11、14番で伸ばしたが、終盤は4~5メートルのパットが入らず。「チャンスを決め切れなかった」と悔しがったが、初出場から2年連続10位以内は日本勢初の快挙だった。
米ツアー本格参戦1年目。プロゴルファーの母・哲子(さとこ)さん(57)と二人三脚で異国の環境に適応している。母が運転する車で各地を転戦し、手作りの野菜炒めやおにぎり、アサイーボウルなど食事面の不安はなし。技術指導は基本的にないが、時々パターの動きのズレを聞くと「この部分が気になる」「そうだね」。あうんの関係性が好結果につながっている。
今季は日本勢が開幕13戦連続でトップ10に入り、竹田は優勝1度を含む6度。今大会2位ながら賞金105万2621ドル(約1億5157万円)を獲得した。今季米ツアー賞金ランクは3位に浮上。金額はすでに国内8勝の昨年(2億6573万円)に肉薄する。
竹田は今大会2位で来年の全米女子オープン出場権を獲得。「出られたら出てみたい」と意欲を示す28年ロサンゼルス五輪の会場、米カリフォルニア州リビエラCCで行われる。5月26日時点で16位の世界ランクは、各国・地域で最大4人が五輪出場権を得る15位圏内に浮上する見通し。「今回の経験を生かして、また来年頑張りたい」。次こそメジャーの頂点をつかみ、夢舞台へ駆け上がる。