女子ゴルフ日本勢強さの秘密はナショナルチームとコース多様化…今季米ツアー史上最多5人目V


 岩井明愛(あきえ、23)=ホンダ=が米ツアー本格参戦1年目で涙の初優勝を遂げた。今季の日本勢の優勝者は竹田麗央(22)、西郷真央(23)、岩井千怜(ちさと、23)、山下美夢有(みゆう、24)に続き5人目。日本勢の米ツアー覇者は19年と24年の3人をさらに更新し、史上最多に上った。今季米ツアーに歴代最多13人が本格参戦し、世界最多優勝を遂げている日本勢の強さの理由を星野浩司キャップが「見た」。

 昨季国内ツアー年間女王の竹田、2位の山下、3位の岩井明、5位の千怜。合計16勝を挙げた上位の4人が米ツアーに主戦場を移した今季、ルーキーイヤーに初優勝を飾った。メジャー2勝を含め、優勝者5人は19年(畑岡奈紗、渋野日向子、鈴木愛)、24年(笹生優花、古江彩佳、竹田)を超え、史上最多を更新した。

 多くの選手はアマ日本代表(ナショナルチーム)で国際経験を積み、ガレス・ジョーンズ・ヘッドコーチらによる科学的なトレーニングやマネジメントを学んだ。日本女子プロゴルフ協会は13年から芝やグリーン、ピン位置などコースセッティングを多様化した。竹田は飛距離、山下はショット精度…。日本で培った武器で、難易度の高い異国のコースでも対応できている。

 海外勢は過渡期だ。通算11勝のレキシー・トンプソン(30)は昨季限りで第一線を退き、同13勝のネリー・コルダ(27)=ともに米国=は今季0勝。17年に朴仁妃ら11人の優勝者を出した韓国勢は今季4勝にとどまる。歴代最多13人の日本勢が「次は私が…」と高め合い、来季は原英莉花(26)の参戦も濃厚。“なでしこ旋風”は当分続きそうだ。

最新のカテゴリー記事