稲見萌寧は最下位発進「直すところが多すぎてパンク中です」 20―21年賞金女王が復調へ試行錯誤


稲見萌寧

稲見萌寧

◆女子プロゴルフツアー CATレディース 第1日(22日、神奈川・大箱根CC=6652ヤード、パー72)

 20―21年シーズンの賞金女王で、21年東京五輪銀メダルの稲見萌寧(フリー)がバーディーなし、5ボギー、2ダブルボギーの9オーバー81と崩し、単独最下位の105位と出遅れた。

 出だし1番、2番と3パットで連続ボギー。後半の10番、11番はダブルボギーをたたいた。11番パー4では「(バンカーで)ボールが見えないぐらい“目玉”に入って、ボールを探して…。アンプレ(アブルを宣言)してという感じでした」と振り返った。ホールアウト後、不調の理由を打ち明けた。

 「今日はショットがずっと探り探りで、毎日、違うことを意識してみたり…という感じで。ドライバーは最近、ずっと曲がっていなくて、アイアンが全然グリーンに乗らない感じで、いろいろとやってみたら、今日の最初の方はドライバーも曲がっちゃった。ショットが良くないから、絶対寄らないよというところについて、出だし連続で3パットした。かみ合わないというか、全然うまくいかない。直すところが多くてパンク中です。もう1回、考え直さないとな…っていう感じです」

 20―21年シーズンは9勝を挙げ、賞金女王に輝いた。当時はパーオン率75・7688%と高精度のショットを武器とし、東京五輪でも銀メダル。だが、今季は予選落ち10回、最高成績はアクサレディス宮崎の30位と振るわない。「ショットメーカーでアイアンが得意で生きていたのに、そのアイアンが崩れちゃって…。ショットが良くないとスコアが出せないのは厳しいかな」と吐露した。

 7月の下旬から3週間、試合は出場せずに休養とトレーニングにあてた。「トレーナーさんと『体を整えよう』と話し、体のために休みをとった」と稲見。体重は3キロほど落ちていたといい「やせちゃっていたので、それが戻った。3週間で3キロくらい。おしりとか、太ももあたりが細くなっちゃっていた。自重だけでトレーニングして、3週間、トレーナーさんと体を作り直しました」と明かした。

 前週のNEC軽井沢72から復帰したが、復調の兆しは「まだ見えていないです」。良かった時のスイングを求めるか、新たな打ち方を作り直すべきか―。悩みは尽きないが、自身と向き合いながら、稲見は試行錯誤を続けていく。

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