
今季2勝目を挙げた神谷(カメラ・岩川 晋也)
◆女子プロゴルフツアー 住友生命レディス東海クラシック 最終日(21日、愛知・新南愛知CC美浜C=6600ヤード、パー72)
トップで出た神谷そら(22)=郵船ロジスティクス=が6バーディー、3ボギーの69で回り、通算13アンダーで逃げ切って5月のSky RKBレディスに続く今季2勝目、通算4勝目を挙げた。過去2年は直前欠場、途中棄権と完走なしの「苦手な大会」を制し、3勝の佐久間朱莉(しゅり、22)=大東建託=に次ぐ今季2人目の複数回優勝を達成。メルセデスランキングは2位に浮上し、年間女王争いに加わった。
短いウィニングパットを沈めた神谷は、真っすぐに両手を突き上げた。ツアー4勝目にして初のガッツポーズだった。「この前の優勝は集中しすぎていて忘れていた。出身が岐阜なので、今回は半地元っていうのもあってやってみたかった」。今季2度目の勝利は、特別な解放感があった。
最終ホールまでもつれた大混戦で底力が光った。5、6番の連続ボギーで後退し「逆に冷静になれた」。9番で17メートルをねじ込むと、11番で4メートルを沈めてトップを捉えた。競り合う佐久間や荒木優奈が終盤に池に捕まって脱落したのとは対照的に、隙を見せなかった。
首位に立った前日に「自分が今ここにいることが、わけ分からない」と首をかしげた。ルーキーイヤーの23年は熱中症でスタート前に欠場を決め、昨年は肘痛で第2ラウンド途中で棄権した「苦手な大会」。3年目の初完走でいきなり頂点へと駆け上がった。
今季2人目の複数回優勝で、年間獲得賞金は自身初めて1億円を突破。メルセデスランキングは2位に浮上した。「私がこの結果に一番追いつけていない感じ。年間女王は何も意識していないし、最後まで意識しないと思う」。最終戦まで自分のゴルフと向き合い続ける。(高木 恵)
◆神谷 そら(かみや・そら) 2003年4月18日、岐阜・土岐市生まれ。22歳。麗沢瑞浪高卒。6歳でゴルフを始め、2回目の挑戦だった22年プロテ�\xB9トでトップ合格。プロ8戦目の23年フジサンケイレディスでツアー初優勝を飾る。竹田麗央、川崎春花らと同学年のダイヤモンド世代。今季平均飛距離261・97ヤード、平均パット数1・7487はともにツアー1位。168センチ、60キロ。家族は両親と妹2人。