渋野日向子「今は崖っぷちにいる」「人生が終わるわけではない。前を向いてます」…一問一答


練習ラウンドの14番ホールで、富士山をバックにポーズをとる渋野日向子(右、左は木下彩)(カメラ・今西 淳)

練習ラウンドの14番ホールで、富士山をバックにポーズをとる渋野日向子(右、左は木下彩)(カメラ・今西 淳)

 ◆女子プロゴルフツアー スタンレーレディスホンダ 練習日(8日、静岡・東名CC=6435ヤード、パー72)

 7か月ぶり国内ツアー参戦の渋野日向子(サントリー)は8日、練習ラウンドに取材に応じ、21年に優勝した今大会への意気込みを語った。

 米ツアーを主戦場とする渋野は今季、メジャーの全米女子オープンでは7位に入ったが、出場22試合で予選通過は10回。前週のロッテ選手権(米ハワイ州)は4試合連続で予選落ちし、大粒の涙を流した。CMEポイントランキングは104位と低迷。来年の出場権を確保できるポイントレース100位以内が苦しくなっているが「目の前の試合に集中して、これで人生が終わるわけではないと思って、前を向いてます」と語った。

 ◆渋野日向子に聞く

 ―前週は予選落ち。気持ちは吹っ切れたか

 「吹っ切れないと前に進めない。頭の中だったり、根に持ってるものはあるけど、目の前の試合に集中して、これで人生が終わるわけではないと思って、前を向いてます」

 ―予選落ち後、スイングの確認などは

 「向こうの練習は、気持ち的には落ち込んでしまった日はあったので、リフレッシュする日はあった。練習でスイングの感覚がいい日は今年に入って何回かあったので、その感覚を取り戻したいのに必死でやってた。今年は試合になるとリズム感がすごく崩れてしまったので、なかなか固まってしまうことが多いので、一定のリズムだったり、体を大きく使うとか初歩的なことの確認をした。気にしすぎると、今の私は頭がこんがらがるので、そういうところからかなと思う」

 ―今、見てほしいプレーは

 「う~ん…難しいな~。楽しんでやりたい。真剣に今までもやってきてはいるけど、どうしても向こうでは試合中に笑顔が少なくなってしまう場面がすごく増えてきてるのが自分でも分かってる。でも、それが日本に帰ってくれば戻ってくる。練習ラウンドもすごく笑顔が多い中でできてる。試合でも見せられると、自分的にはいいなと思う。結果が全てだけど、そういうところから、昔の自分を思い出して取り戻していければいいなと思う」

 ―前回の優勝から4年

 「あっという間の4年だった。アメリカツアーに行って4年になる。けっこう忘れん坊なので、コースを覚えてないのは多かった。18番はよう回ってるので覚えてはいた。一緒に戦った佐藤心結選手も去年勝って、すごく自分も頑張ろうと思えた。自分は今、崖っぷちにいるから言える立場ではないけど、たくさんの日本人選手がアメリカツアーに挑戦して、今年もルーキーのみんなだったり、優勝してる子も多いし、同い年の勝みなみもすごく頑張ってる。原(英莉花)ちゃんもエプソンツアーで頑張って優勝して、来年のLPGAツアーも行ける。そういう中ですごくもどかしい気持ちもあるし、悔しいと思うこともあるけど、みんなの活躍や挑戦する子がいることで自分のやる気もすごく出てくるし、頑張らなきゃと思わせてくれる。すごく勝手ながら、みんなの力をもらってる」

 ―この大会で復活への思いは

 「やっぱり、どっかでやらんと帰ってこれんので、頑張らないとという気持ちはある」

 ―11月13日に開幕するアニカ・ゲインブリッジ・ペリカンまでの1か月間は、どういう時間にするか

 「来週も推薦をいただいて試合に出させていただける。本当に数少ない推薦枠をいただいて出させていただける。アジアシリーズに出られなかったのはすごくショックだけど、試合に出る機会をいただけて、試合でしかつかめないことってあると思うので、今の自分にはそれが必要。試合の中でリズムの話とかいろんなことができると、ちょっとでも変われると思う。アメリカツアーはあと1試合で決まってしまうので、そこにちょっとでも自信をつけて迎えられたらと思う

 ―米ツアー最終予選会のエントリーは

「しました。一応、しました」

 ―リズムの崩れ方は

「スイング中は早くなる、構えてから遅くなったりする。パターもショットもそう。速くなったり遅くなったりが今の現状です」

 ―今はワクワクと不安、どっちが強いか

 「その不安の方が今までは多かったので、それを払拭できるように頑張りたい。でも、楽しみな気持ちがすごく多い」

 ―今大会の目標は

 「上位で戦いたい。頑張りたい!」

 ―前回、優勝した大会でもある

 「勝った試合はすごく思い入れがある。帰ってこられたことにすごく興奮している。でも、帰ってき方が自分の中でもどかしい感じでもある。でも、このチャンスをいただけたのはすごく自分にとって大事なこと。無駄にしたくない」

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