
花が咲く17番のティーグラウンドへ移動する中村心 (カメラ・馬場 秀則)
◆女子プロゴルフツアー 延田グループ・マスターズGCレディース 第2日(24日、兵庫・マスターズGC=6562ヤード、パー72)
3位で出た中村心(20)=ヤマエグループHD=が4バーディー、1ボギーの69出回り通算8アンダーの2位に順位を上げた。25日は20歳の誕生日。バースデーウィークをルーキー3人目の優勝で祝う。連日の66をマークした佐久間朱莉(22)=大東建託=が12アンダーとし、後続に4打差の単独首位。渋野日向子(26)=サントリー=は71で1アンダーの29位で決勝ラウンドに進んだ。
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10代最後のラウンドを、中村は笑顔で終えた。2メートルを沈めてパーをセーブし、最終18番のピンチを乗り切った。「とりあえず決勝に行けたことは良かった。この位置で戦えることがすごく楽しみなので、最後まで全力で頑張りたい」。自己最高の2位で予選を突破し、20歳のバースデーラウンドにつなげた。
前週の富士通レディスからメンタルトレーニングを取り入れた。資格を持つプロキャディーの出口慎一郎さんのもと、明確にコース攻略へのルートを脳内で描くようになった。「今まではピンしか見ずに漠然と打っていた」が、今はイメージを固めて一打を放つ。「その通りに打てたショットも今日は多かった」。9番では154ヤードの第2打を傾斜を使って1メートルに寄せてバーディーを奪った。
プロ3戦目の富士フイルム・スタジオアリス女子オープンは、18番で決めれば優勝だった1・5メートルのパーパットがカップに蹴られ、プレーオフで敗れて2位。その後は苦戦が続いた。50位までが来季のシード権を得るメルセデスランキングは現在78位だが「開幕前から言っている『ルーキーで初優勝』を最後まで諦めたくない」と言い切った。
20歳を迎えるにあたっての心境を「あまり変わらないけど、10代が終わってしまうのは寂しい」と笑�\xA1\x94で明かした。挑戦してみたいことは「お酒」だが、シーズン終了までは我慢と決めている。入谷響(19)、荒木優奈(20)に続く新人3人目の優勝へ、強い心で逆転に挑む。(高木 恵)
◆中村心(なかむら・こころ)
▼生まれ 2005年10月25日、山口県。20歳
▼ゴルフ 姉の影響で5歳から始める。ECC学園高3年時の23年に日本ジュニア選手権を制覇。24年プロテストは2度目の挑戦で合格
▼得意クラブ ドライバー、ショートアイアン
▼師匠 中嶋常幸
▼目標 アタヤ・ティティクル(タイ)
▼利き手 文字や箸は左、ゴルフは右
▼ツアーの英語表記 「KOKORO」ではなく「COCORO」。「KOはノックアウトなのでCO」とこだわる
▼趣味 犬3匹と遊ぶこと
▼サイズ 161センチ、54キロ
▼家族 両親と姉

