
9番、大勢のギャラリーが注目する中、ティーショットを放つ佐久間
◆女子プロゴルフツアー 延田グループ・マスターズGCレディース 第3日(25日、兵庫・マスターズGC=6562ヤード、パー72)
メルセデスランキングトップの佐久間朱莉(しゅり、22)=大東建託=が5連続を含む9バーディー、1ボギーの64をマークして通算20アンダーとし、リードを8打に広げた。初日からの首位を守り、完全Vでの今季4勝目に王手をかけた。日本勢ツアー最大記録の11打差を更新する圧勝を飾り、年間女王に前進する。29位で出た渋野日向子(26)=サントリー=は74と落とし、1オーバーの44位に後退した。
64をたたき出した佐久間が、リードを4打から8打に広げた。それでも、この日唯一のミスショットに不満は残った。「17番のボギーがすっごい悔しかったので、今から練習に行きます」。パー3で5アイアンを握った第1打をグリーン右手前バンカーに入れ、今大会53ホール目で初のボギーを喫したことが許せなかった。湧き上がる感情が調子の良さを物語った。
同組で回った米ツアー1勝の岩井明愛(あきえ)が「SHE WAS ON FIRE(絶好調)だった。素晴らしかった」と舌を巻いた、この日の18ホール。5番で残り146ヤードの第2打を8アイアンで1メートル半につけると、9番まで自己最長の5連続バーディーで突き放した。「今の一打に集中してプレーできていた」。入れ込むことなく独走態勢に持ち込んだ。
記録ずくめの勝利を視界に捉えた。ツアー日本勢最大となる11打差優勝と2014年の大山志保の19アンダーの大会記録更新が懸かる。「何打差だろうが自分の一打に集中したい。毎日4つ伸ばすことを今週の目標にしているので」。5月のブリヂストンレディスに続く4日間大会での完全Vで4勝目を挙げ、初の年間女王へ歩みを進める。(高木 恵)
◆女子ツアーの最大差ストローク優勝 1位はローラ・デービース(英国)の15打差(96年、伊藤園レディス)。2位が樋口久子(73年、東海クラシック)、服部道子(98年、伊藤園レディス)、不動裕理(2004年、日本女子オープン)の11打差。

