【横峯良郎の50歳過ぎても上手くなる・プロ編】「仮想カップ」で3パット撲滅


下りのスライスラインの場合、カップ左手前のボールマーカーが仮想カップになる。ここを狙えば3パットは撲滅できる

下りのスライスラインの場合、カップ左手前のボールマーカーが仮想カップになる。ここを狙えば3パットは撲滅できる

 結局、ゴルフはパットの勝負。「パット・イズ・マネー」の格言は紛れもない真実だ。さくらの日本女子ツアー生涯獲得賞金は不動裕理さんに次いで歴代2位。10億円を突破している。なぜ、そんなに稼げたか、というと大事な場面でパットを入れたからだ。オレはアジアシニアツアーでやっと5万円を稼いだ。これからパットを磨いてバンバン稼ぐつもりよ。
 プロ仕様の高速グリーンでプレーして改めて分かったことがある。ラインと距離感。神経を使う割合は5対5が正しい。
 アマチュアの多くはライン9に対して距離感は1しか神経を使っていない。だから、大オーバーや大ショートをやらかして3パットをする。かく言うオレもトーナメントでラインばかりを気にして失敗したことが多い。
 ラインと距離感を5対5の割合で考える習慣を身に付けるために有効な手がある。仮想カップをつくることだ。
 例えば下りのスライスライン。実際のカップの左手前に仮想カップがある。ラインと距離感を5対5で考えてこそ仮想カップを見つけられる。今度、本番コースで試してほしい。3パットを撲滅できるはずだ。
 さて、夏の集中連載もこれで終わり。読者の皆さんにあいさつしたい。
 世の中には「横峯良郎が嫌いだ」という人は多いだろう。大いに結構。そりゃあ、好かれることが一番いいけど、プロとして一番ダメなのは関心を持たれないことだ。無視されるくらいなら、叩かれた方がいい。これからアジアシニアツアーだけではなく日本のシニアやレギュラーのツアーにも挑戦しようと考えている。女子に比べると元気のない日本の男子ゴルフ界を騒がしたい。これからも横峯良郎を叩いてほしい。(終わり)
 ◆横峯 良郎(よこみね・よしろう)1960年3月15日、鹿児島・鹿屋市生まれ。55歳。串良商高出身。長女・瑠依(33)、三女・さくら(29)を独自の指導でプロゴルファーに育て注目される。2007年から13年まで参院議員を1期務めた。5月にアジア・シニアツアーのプロ資格を獲得。次女・彩花さん(32)が昨年と今年に出産し2人の孫を持つ「おじいちゃん」になった。170センチ、65キロ。

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