【JTカップ】岩田寛、44歳活躍の秘けつは「コツコツ」…オフ期間も週6度トレーニング「年齢は関係ない」


10番、第2打を放つ岩田

10番、第2打を放つ岩田

◆報知新聞社主催 男子プロゴルフツアー 25年シーズン最終戦 メジャー最終戦 日本シリーズJTカップ 第2日(5日、東京よみうりCC=7002ヤード、パー70)

 寡黙な男の視界がパッと開けた。スコアを1つ落として迎えた11番。岩田寛(フリー)が7アイアンで放った第2打は、きれいに左から右へ曲がるフェードを描いた。ボギーとしたが「何となく…」と契機をつかむと流れは好転。13番、14番、17番ではピンそばにつけるバーディーで盛り返し、5位でV戦線に残った。44歳は「ショットは昨日よりいい。粘り強くできた」と及第点を与えた。

 口数は少なく普段はクール。しかし、実は熱い男だ。ツアー通算7勝中40代で5勝。「もっとうまくなりたいし、もっと飛ばしたい」と少年のような目でゴルフ熱は若い頃と比べ「増えている」と明かす。

 「年齢は関係ない」と衰え知らずの秘けつは、約20年支えるトレーナー・金田範氏いわく「コツコツ」という。岩田はオフ期も週に6度のトレーニングを継続。肩甲骨や股関節などの柔軟性を高めるものから下半身回りもみっちり30分動く。その後、小技、ハーフラウンド、打ち込み。このルーチンを「何年も当たり前にやるのが寛のすごさ」と金田トレーナー。44歳の今でもクッション製のボールの上で片方の足でスクワットを10回もできる筋力、バランス感覚を維持している。

 今季はトップ10に4度入ったが最終戦まで勝ち星がないことが心残り。勝てば96年の尾崎将司(49歳)、87年の青木功(45歳)に次ぐ大会3番目の年長V。「若い子はうまいし、飛ぶのは分かる。でも、年齢別(の戦いでは)ないし」。残り2日も「粘り強く」と岩田。44歳が熱い思いをぶつける。(宮下 京香)

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