【女子ゴルフ】父は卓球界のレジェンド 中国の16歳アマが15位で決勝進出 親子金メダルは「夢の一つ」


12番、セカンドショットへ移動するリュウ・ユジ(カメラ・岩田 大補)

12番、セカンドショットへ移動するリュウ・ユジ(カメラ・岩田 大補)

◆女子プロゴルフツアー 宮里藍サントリーレディス 第2日(12日、兵庫・六甲国際GC=6619ヤード、パー72)

 卓球界のレジェンドを父に持つ中国の16歳のアマチュア、劉宇婕(リュウ・ユジ)が4バーディー、2ボギーの70で回り、通算6アンダーの15位で決勝ラウンドに進んだ。「2日間すごく楽しく回れている。日本のプロだったり、このコースだったり、学ぶことがたくさんある」。幼稚園からインターナショナルスクールに通う少女は、流暢な英語で取材に応じた。

 父の劉国梁(50)は男子シングルで1996年アトランタ五輪金メダル、99年世界選手権優勝。指導者としても中国ナショナルチームの総監督として数々のタイトルをもたらし、中国卓球協会会長も歴任した。中国では五輪、世界選手権、W杯を全て優勝した選手は「大満貫」と言ってあがめられる。それを達成したレジェンドだ。

 父が見守る中、淡々とプレーを続けた。前半11番パー3でティーショットをグリーン右手前のバンカーに入れ、2打目は寄らず。ボギーが先行した。12番パー5では1メートル強のチャンスが決まらず我慢の展開を強いられたが、後半に2つ伸ばすたくましさを見せた。昨年のマスターズGCレディース(16位)以来2度目の日本ツアーで、再び予選を突破した。

 身長は166センチで、飛距離はキャリーで255ヤードを誇る。3月の米ツアー、ブルーベイLPGAで12位に入った逸材だ。高校を卒業後、大学進学を考えているが、将来はプロゴルファーとして活躍することが目標。憧れの選手には、24年パリ五輪金メダリストでメジャー3勝のリディア・コ(ニュージーランド)の名前を挙げた。「アマチュア時代から優勝したり、ゴルファーとしても尊敬しているけど、人格的にも素晴らしい方。好きにならない理由が分からない」とはにかんだ。

 ゴルフを始めたのは3歳半だった。幼い頃からいろんなスポーツを経験してきた。ピアノも習ったことがある。祖父母も両親も姉も、卓球経験者。「私ももちろんやったことはあるし、今でも見るのは好きだけど、私だけ違う道を選んだ。ゴルフが一番自分に合っていた。外でプレーできるし、旅もできるし、いろんな人に会えるから」。「ゴルフがやりたい」と両親に伝えた際、「それでもいいよ。やりたいことをサポートするから」と愛ある言葉をかけられた。

 父には同じアスリートとして、メンタル面で支えてもらっている。「選手からコーチを経て、会長も経験した人。私の状況を理解してくれるので、そういう意味で助けになっている」と明かした。国内でも注目を浴びることは多いが、重圧は苦にならない。「どうしても何かあったときにはスポットライトを浴びてしまうし、ネット記事になったりする。実を言うと、それを楽しんでいる。父のことをすごく尊敬しているし、とても成功した人なので。気にしてはいない」と笑顔で言った。

 種目は違えど、親子での五輪金メダルは「一つの夢」でもある。「五輪は一番大きな大会の一つだし、4年に1回しか開催されない。国を代表してプレーすることは素晴らしいこと。でもまずはそれに参加できるようにならないといけない」。伸びしろの塊は、さらなる成長を見据えている。

 始めての海外旅行先だったこともあり、日本には親しみを覚えるという。出場2戦連続で、決勝進出を果たした。「バーディーチャンスにつけてパットを決められるように頑張りたい。何よりも楽しんでラウンドしたい。今週参加できたこと自体がうれしいことなので、他のプロから学び、いろんな経験をして帰りたい」。異国のコースで迎える週末へ、胸を高鳴らせた。(高木 恵)

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